まだマネー誌で消耗してるの?

 何かパクった感のあるタイトルですが、まだ二日酔いということでお許しを。

 

 さて、ボーナスも支給され少しは投資に回そうという人も多いでしょうが、マネー雑誌に書いてあることをまねするのだけは止めましょうということを書いておきます。

 

 私は作業をしたり考え事に集中したいとき図書館を利用します。昨日も忘年会の前に時間があったので立ち寄ったのですが、いつみても貸し出されている日経マネーのバックナンバーが何冊か置いてありました。

 その中にネタになりそうな記事を見つけました。理論株価と2月6日現在の株価の乖離を計算し、割安なものから順にランキングするという、とても安直でありがちな特集です。

 

 いつもならランキング物は無視するのですが、たまたまタイトルの下に「にわかに不透明感を増してきた株式市場 しかし、下落相場は絶好の買い時でもある」なんてことが書いてあったので、銘柄をメモしてきました。

 今朝、記事を検証したら、さすがは投資家を凍死家に変える日経マネー!はっきり言いましょう。どんなド素人でもここまでひどい運用成績を再現しようとする方が難しい!。

 ということで、結果はこちら。みんなで笑いましょう。

 

  2018/2/6 理論株価 2018/12/9 上昇率 理論株価からの乖離率
シノケングループ 2,446 8,861 921 -62.3% -89.6%
いちご 424 1,353 371 -12.5% -72.6%
タカラレーベン 470 1,338 337 -28.3% -74.8%
中村超硬 5,600 16,334 1,104 -80.3% -93.2%
三井住友建設 594 1,406 663 11.6% -52.8%
安藤ハザマ 841 1,993 701 -16.6% -64.8%
サンフロンティア不動産 1,245 3,036 1,157 -7.1% -61.9%
イーレックス 810 2,312 710 -12.3% -69.3%
ニゾンホールディングス 2,757 6,482 2,247 -18.5% -65.3%
マーベラス 929 1,926 898 -3.3% -53.4%
サンティ 1,789 3,807 1,386 -22.5% -63.6%
UACJ 2,734 5,642 2,384 -12.8% -57.7%
オープンハウス 5,780 12,212 4,100 -29.1% -66.4%
飯田ホールディングス 2,053 4,070 2,020 -1.6% -50.4%
丸紅 813 1,537 829 2.0% -46.1%

 

 上位15銘柄のうちなんと13銘柄が下落しています。もし上位5銘柄に同額ずつ投資していれば-34.4%、上位10銘柄なら-23.0%、全15銘柄なら-19.6%ととてもご立派な成績となりました。ちなみに、同期間の日経平均株価は21,678.68円から21,610.24円とほぼ横這いです。

 つまり割安なものはさらに割安になったわけです。まあ、記事を読んで全部を買った人はいないでしょうが、一つや二つ買った人はたくさんいるでしょうね。ご愁傷さまです。

 

 日経マネーですらこの程度ですから、さらにレベルの低い記事の多いZAI等に至っては・・・。ということで、マネー雑誌など手に取る時間と金があれば、違うことに使った方がよいでしょう。

 

 たった一つの記事で全否定するのも申し訳ないので、ぜひ日経マネーやZAIの関係者の方にはいかにマネー誌の記事が有効であったかを、特集してもらいたいですね。

 個人的には、投資家ブロガーのつまらないインタビュー記事ばかり特集していないで、歴代編集長たちのご自身の投資成績を自慢する企画でも載せてほしいなと思います。

 日経マネーが投資家の役に立つ雑誌であれば、一番熱心な読者であるはずの編集長や記者の中から億りびとや早期リタイアした人が何人も生まれているはずです。ぽっと出の投資家ブロガーの話よりも、関係者ご自身の成果を掲載したほうが、100倍信憑性が高まると思いますよ。

 

 

これが専門家は役に立たない証拠だ!

  YAHOOやらMSNならに、中途半端な記事が出ていたので、これをネタに専門家がいかに役に立たないかを書いてみようと思います。

  その記事はこちら。最近、目にすることが多くなった公的年金の繰り下げ支給の問題です。

繰り下げ受給した場合、どれだけ支給額が殖えるかが書かれています。まあ、ここまではよいでしょう。

 老齢基礎年金は当然のこと、老齢厚生年金も月単位での繰下げが可能です。繰下げた場合の増額率については、1カ月繰下げるごとに0.7%増額されます。
大まかな増額率を見てみましょう。
・1年(12月)繰下げで 8.4%
・2年(24月)繰下げで16.8%
・3年(36月)繰下げで25.2%
・4年(48月)繰下げで33.6%
・5年(60月)繰下げで42.0%

 問題はここからです。

老齢年金は終身の年金です。生きている限り支給されるものなので、寿命がいつまでかによって金額が変わってくるため、「これが得!」という答えはない、というのが現実です

 いきなり結論とその理由が書かれているのですが、なんとお粗末な回答でしょうか。これではそこらに転がっている三流FPと同じレベルです。

 この方の経歴を拝見すると、社労士として独立して20年のキャリアをお持ちのようなんですが、それでこのレベルですか。本当に大丈夫なんでしょうか。

 

 確かにこの問題に正解はないのですが、少なくとも専門家(しかも社労士!)であれば

・受給した年金には所得税、住民税、健康保険料が科せられるので手取りベースで検討する必要がある。

・医療費や介護サービスの個人負担割合も所得により1割から最大3割まで増加する可能性があるので、手取り額に加えて社会保障サービス負担額も検討する必要がある。

・年金受給者が独身か、配偶者や高校生以下の扶養家族がいるか、確定拠出年金企業年金私的年金の受給開始年齢とその額、年金以外の所得の種類・額などによって、受給額や税などに大きな影響がある。

くらいの留意事項を分かりやすく説明したうえで、「検討項目が多岐にわたるのでこれが得!という答えがない」という結論を導き出すべきでしょう。

 

 そのうえで相談に必要な項目を明示したうえで「税と社会保険両部門に詳しい専門家に相談しましょう」くらいで締めくくれば、無料の記事なので合格点を差し上げたいと思います。「終身年金だから何歳まで生きるかわからないから答えがない」と片づけてしまうようでは専門家として失格です。

 

 新聞やテレビで話題だからと便乗したのかもしれませんが、レベルの低い記事を書きあちこちにばら撒くのは、数少ないまじめで優秀な専門家の皆さんの足を引っ張る行為でしかありません。

 専門家の中には、こういう困った人の方が圧倒的に多いため、私は専門家なんて役に立たないとディすらなければならないのです。 

 

 

 そもそも、受け取るまで5年以上ある人はまだ考えても意味がありません。間違いなく年金や退職金に対する課税が強化されますし、年金や医療・介護保険についても必ず見直しが行われます。

 あわてる必要はありません。今は損得を考えるようは、本当に役に立つ本物の専門家を見つけることではないでしょうか。

 

 では、どうすれば本物の専門家に出会えるのかって?それはむずかしい問題ですね。ちょっと頭の中を整理してから私見を述べたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

「外国株投資は配当控除が使えないから不利」というウソ

 以前、高配当系投資の有名なブロガーが「外国株投資は配当控除が使えず損だ」とか「配当金生活には不利だ」と書いているのを見かけました。彼らは投資ブログの上位ランキングに入っていますし、Twitterでも何万人かのフォロワーがいらっしゃいます。投資家の集まりでもよく話題になりますので、個人投資家に対する影響力はかなりのものなのでしょう。そういう方が、中途半端な知識を振りかざして間違った知識をばらまいているのを見ると苦々しく思ってしまいます。

 

 かれらは「日本株の配当金にかかる税金は20.315%、外国株の配当金も日本国内の課税は20.315%だが、米国株の場合は現地で徴収される税金が10%あるので合計の税負担は30%近くなる」「日本株は確定申告すれば配当控除を受けられるが、外国株には適用されないので不利になる」ので日本株が有利だと主張します。

 

 確かに表面的には正しく見えるのですが、この考え方は残念ながら間違いです。

 配当金は税引き前利益から法人税等を控除した税引き後利益が原資となります。この原資のうち役員賞与や内部留保される分を除いたものが配当として分配されます。そしてこの配当から所得税等を控除したものが投資家の受取配当金(口座に振り込まれる金額)となります。

 

 外国株と日本株を配当を比較するのであれば、最後の所得税等の部分だけを比較して損得を論じることはナンセンスです。少なくとも法人税等についても考慮しなければ意味がありません。

 

 簡単な例で考えましょう。税引き前利益が100の国内株Aと外国株Bがあるとしましょう。この100のうちいくらが個人投資家に支払われるか試算してみると、

(国内株A)

 100×0.7(法人税等の実効税率30%)×0.8所得税率(20%)=56

(外国株B)

 100×0.8(法人税等の実効税率20%)×0.9(外国株源泉税率10%)×0.8所得税率(20%)=57.6

となります。諸外国の法人税等の実効税率が15~25%なのに対して、日本の実効税率が30%と高いため、税引き前利益に対する受取配当金の額にあまり差はありません。

 

 次に税額控除を加味しましょう。国内株には配当控除が、外国株には外国税額控除が適用されます。両控除にはそれぞれ条件があるので控除される額は100のうちの0~10%分となります。細かな試算は複雑になりすぎるので省略しますが、結論としてはケースバイケースで有利になったり不利になったりします。どちらが有利とは断定できません。

 (なお配当控除には住民税分もありますが、住民税でも配当控除を受けようとすると総合課税となり税率が5%から10%に倍増しますので、逆に損することが多いはずです。したがってここでは住民税は配当控除を受けない方法を選択します)

 

 先ほどの例では税引き後利益が全額配当に回る前提でした。しかし、一般的に欧米企業と比較すると日本企業は株主還元に消極的です。税引き後利益から支払われる配当金の比率を配当性向と言いますが、欧米の主要企業の平均が50%超に対して日本の主要企業は30%強しかありません。

 そこで配当性向まで加味して再計算すると

(国内株A)

 100×0.7(法人税等の実効税率30%)×0.3(配当性向)×0.8所得税率(20%)=16.8

(外国株B)

 100×0.8(法人税等の実効税率20%)×0.5(配当性向)×0.9(外国株源泉税率10%)×0.8所得税率(20%)=28.8

となります。

 

 この試算からは外国株式の方が圧倒的に有利ということがわかります。外国株投資は配当控除が使えないから不利という考え方はウソです。

 

 そもそも、株式投資を行う上で外国株を購入する目的は、リスクを減らしリターンを向上させるためです。配当控除が使えないという理由で外国株投資を行わないことは、目先の小さな税金の損得に目を奪われて、はるかに大きな果実を捨ててしまうことになりかねません。

 

 誤った情報や目先の税の損得に惑わされて損するのは投資家自身です。私も含むブログの情報などは話半分に考え、自分でしっかりと調べましょう。そして、目先の損得ではなくそもそも投資している目的を忘れずに、投資を続けていただければと思います。

 

※試算に使用している値はいずれも概算です

 

 

確定申告、もしかしたら裏技でメリットが!

 前回は、年末調整であなたのプライバシーがダダ漏れだということ、それを回避するために自分で確定申告をしようという話を書きました。今日はその続きです。

 

 自分で確定することは面倒です。でも退職後は自分で申告しなければなりませんし、申告をすれば税に対する知識が身に付きます。もしかしたら「裏技」でへそくりを貯め込むことができるかもしれません。

 

 別に税の知識なんていらないよ、と言う方もいるでしょう。確かにサラリーマン収入と年金だけで逃げ切れた時代はそうだったかもしれません。でも、これからは老後のために副業や不動産、投資の収入を得る人が増えるはずです。そういう人にとっては、税の仕組みを知るか知らないかで年に数万円(もしかしたら数十万円)も税金が少なくなることもあるのです。

 一日か二日かけて勉強して申告書を作成するだけで、万単位の節税できればこれほどコスパの良い"副業"はないでしょう。

 

 とくに今はネットで申告できるようになりましたし、税務署に相談に行ったり経理の人間に教わりながら手続きすれば、所得の種類が5種類も6種類もある人を除いて、それほど手間はかかりません(慣れるまでは大変ですが)。

 

 そうそう、タイトルの「裏技でメリット」の話を忘れていました。年末調整で還付が発生すれば、12月給与で調整され給与口座に振り込まれてしまいます。でも、自分で確定申告すれば還付される税を振り込む口座を指定することができるんです。

 何が言いたいかわかりますね。生活費用の口座ではなく、自分が自由に使える口座に振り込めばヘソクリにすることができるんです。もちろん、給与明細にも載りませんからバレません!(ただし還付される直前に税務署からハガキが届くのでそれを読まれてしまえばアウトです)

 

 小遣い制の方、チャレンジする価値があると思いませんか!ただし、バレたら確実にN倍返しを食らうでしょうから自己責任でお願いします。

 

(おまけ) 

 そうそう、もう時効でしょうから告白しておきます。20年ほど前のことですが、年収が高いため年末調整はなく確定申告をしないといけない取締役支社長から、確定申告書を作成しろと命令されたことがあります。

 そもそも他人の確定申告を行うことは税理士法に違反しますし、年収ン前万円ももらっておきながら税理士報酬をケチる根性が気にくわなかったので、最初は断りました。

 すると彼は私の上司のところに文句を言いに来ました。まあ「あの生意気な経理は何だ。お前の指導がなってない」みたいなことを言っていたようです。直属の上司がかわいそうだったので仕方なく私が作成することにしました。

 

 でも、頼んだ相手が悪かったですね。私が嫌なヤツの確定申告を素直にもっとも節税になる方法などは採るはずありません。もっとも税金が高くなる方法で申告書を作成してやりました(もちろん、100%合法な申告です)。

 結局、彼が退任するまでずっと私が作成しましたが、税理士報酬(年10万円くらい)をはるかに上回る金額(毎年十数万~30万円)を毎年余分に納税していただいたことは言うまでもありません。

 

 まあ、経理の人間をタダで使おうと思ったら高くつくものです。これも一種の税の知識に活用法です(笑)

【意外】年収700万と400万では大した違いはない

 年収が300万円も違えば生活は大変だ、そう考えるでしょうが、意外とそんなに騒ぐほどの違いはないものです。

 そんなはずはないとお叱りを受けるでしょうが、東京の年収700万円のサラリーマンと地方都市の年収400万円の自営業で計算してみると、私が大した違いはないという理由が分かっていただけるのではないでしょうか。

 

 年収700万円のサラリーマンの場合、所得税・住民税・社会保険料を除いた手取り額はだいたい530万円程度です。(家族構成、加入する健保、住所、その他によってプラスマイナス20万円くらいは差が出ます)

 ※手取り計算はこちらのサイトを使用

 一方で自営業の場合、100%合法な節税・節社会保険料手段をフル活用すると手取りは360万円程度に抑えることが可能になります(サラリーマンであれば310万円)。年収ベースで300万円の差が、手取りベースでは170万円程度にまで縮まりました。

 

さらに東京と地方では生活費が大きく異なります。

 一番大きなものは住居費です。持ち家なら半額がなのでローン返済額が大きく減りますし、賃貸でも同じ広さなら月に3~5万円前後は安く借りることができます。これで年に50万円くらいは節約できるでしょう。

 他にも駐車場代、食費、(残業後or飲み会後の)タクシー代など月に1万円単位で安くなるものがいくつもあります。

 さらにサラリーマンをリタイアしたなら、スーツ、ネクタイ、靴なども買い替える必要がありませんし、仕事関係の交際費などもほとんど不要です。こういった仕事上の必要経費も年に数十万円になりますから無視できない金額です。

 これらをすべて足し合わせると年百数十万円くらいは支出を抑制することができます。

 まだ足りない?では、これを機に節煙、ビールを発泡酒か焼酎に、スマホ格安SIMに、保険も掛け捨てにといろいろ節約できるポイントは残されています。

 セコいと思われるかもしれませんが、日々の仕事のストレスから解放されることに比べれば、これらの節約なんて何の苦にもなりませんよ(経験者談)。

 

 ここまでくれば、300万円あったはずの差がほとんどなくなることがわかるでしょう。さらに住環境が良くなり、往復の通勤時間が自由時間となり、仕事のストレスがなくなるなどプライスレスなメリットもあります。

 これらをすべて考慮すれば、都会生活を満喫したいとか、サラリーマンとして仕事にやりがいを感じているという人、子供を東京の私立にと考える人などでなければ、地方都市暮らしも有力な選択肢の一つと言えるでしょう。

 

 早期リタイアや地方移住を考える人は多いですが、収入を理由に断念したり先送りする人も少なくありません。はじめから「そんなこと無理」とあきらめるのではなく、具体的に計算してみて、不安をみえる化し対策を考えれば何とか手が届くかもしれませんよ。

 

 ※私が移住をお勧めする地方都市は、まずは政令指定都市クラスです。いきなり小さな町や「人生の楽園」に出てくるような農山漁村、離島への移住は仕事、地域の風習など乗り越えるべきハードルが高すぎますので、止めておきましょう。

 テレビで紹介しているのは百人に一人の幸運な成功者であることをお忘れなく。

 

一に流動性、二に流動性、三・四がなくて・・・

 年初の仮想通貨、フルローンシェアハウス投資に続く、今年のバブル崩壊シリーズ第3弾はクラウドファンディングに決定でしょうか。

 

 私が「こんなものに投資する奴は●●だ」と一貫して冷ややかな目で見ていたクラウドファンディング投資がいよいよ火を噴き始めたようです。

 最大手のmaneo、SBIグループのSBISL、など多くのファンドで遅延が続きクラウドファンディング界に黄色信号がともっていましたが、いよいよ赤に変わる時が来たようです。

 

 昨日、海外不動産投資向けのソーシャルレンディングを手掛けるガイアから破壊力最大級のリリースが出されました。


 なんといってもタイトルが「【延滞発生に関するご報告】 2018年11月19日運用終了予定案件および全ファンドの利息」です。全ファンドの利息遅延ですよ。もうこれだけでも刺激たっぷりですが、中身を読むとさらに激辛です。

このたび、2018年11月19日に元利金の未回収が発生いたしました。
また、全ファンドに於いて利息の支払いが無く期限の利益を喪失いたしました。

 リスクの高い投資だからこそ、利息を高くして、また投資先を分散して損失を最小限にとどめようとしているのにいきなり全ファンドが遅延だそうです。分散も何もありゃしません。

 

ガイアファンディング社のファンドスキームについては、現地の最終貸付先(計14社)への貸付けまでに3社の法人を経由しており、今般の利息の支払いの遅延が最終貸付先からの返済の遅延なのか、または、3社のいずれかの法人に資金が滞留しているのかについて、継続して確認をしている状況です。

 なんですか、このスキーム。嫌な予感がしますねぇ。なぜ不動産開発をするために最終貸付先までに3社もかませる必要があるのでしょう。各段階で手数料なり業務委託費を抜いて儲けて、いよいよやばくなったら会社をたたんで逃げ出そうとしているように思えるんですよね。

 たくさん会社を挟めば実態解明に時間がかかりますし、責任もあいまいになるので逃げ切りを許してしまう可能性も高くなります。担保といっても、そもそも開発途中の物件に価値がどの程度あるのか怪しいものです。

 

 投資家の方はこれからひたすら不安の日々を過ごすことになり大変お気の毒ではありますが、ハイリスク投資とはどういうものなのかをかみしめていただければと思います。

 

 今回のことから何が学べるでしょうか。それは「流動性の大切さ」ではないでしょうか。流動性をベタな言い方に直すと「売りたいときにいつでもすぐに売れる(換金できる)」ということです。

 昔から「キャッシュ イズ キング」といわれるように何か起きた時にはもっとも大切なものは現金です。どれだけたくさんの資産を持っていたとしてもそれを現金に換えることができなければ、それは資産でも何でもはありません。

 

 ソーシャルレンディング案件の多くは、匿名出資契約などで期間が決まっているようですから途中で換金することが極めて困難です。だから今回のように火の手が迫ってきても逃げ出す術がありません。契約期間が終了し、一円でも多くお金が戻ってくることを祈るしかできないのです。

 

 

 経済危機を経験したことのない人には、流動性の大切さはわからないものです。今回運悪く遅延ファンドを掴んでしまった人もそうでない人も今後の成り行きを見守り、流動性の重要性を認識しましょう。

 

 景気がピークに達した後や銀行の融資が止まり始めた時の投資においては「一に流動性、二に流動性、三・四がなくて、五に流動性」です。金利が他より2~3%高いとかそんなことよりもはるかに重要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひふみ投信のレオスキャピタルワークスが上場

  カルロス・ゴーン氏逮捕という特大ニュースのおかげですっかり影が薄くなりましたが、「ひふみ」シリーズでおなじみのレオス・キャピタルワークスが上場するというリリースが発表されました。

 

 藤野社長は以前からいずれ上場するというような話をしていましたので目新しい話ではありませんが、まさかこのタイミングで申請するとは思いませんでした。

 

 確かにカンブリア宮殿をきっかけに急激に知名度が上昇し、ファンドの残高が急拡大したため業績もうなぎ上りです。でも、10月以降の株式市場の調整の影響で高値から20%近く下落し、初心者投資家や儲かればいい投資家がうろたえ、さらにはここぞとばかりに大量発生したアンチが盛り上がっているタイミングで上場申請するとは意外でした。(まあ、藤野さんが決めたというよりは、過半数を所有する大株主の意向なんでしょうけど)

 

 運用会社の売上高はファンドの残高に比例します。株価が高くなり新規資金がどんどん集まってくると売上高は順調に増加します。一方、費用の方は、直販系故販売手数料のような変動費は少なく人件費・広告費・システム費など固定的なものが多いので、損益分岐点を超えると一気に収支が改善します。

 今まさにレオスはこの状態にあり、数年前までに赤字体質がウソだったかのような高収益企業に生まれ変わりました。

 

 とはいえ、アベノミクスによる株高効果にも限界が見え、世界同時好況という数十年に一度の好環境も賞味期限が気になるころに差し掛かりました。加えてカンブリア効果も一巡し資金流入のペースも緩やかになってきましたので、ここからレオスが急成長を続けることは難しくなりそうです。

 そう考えると、近い将来に訪れるであろう世界的な株価調整の前の今が、短期的な業績のピーク(=売り出し時)と大株主が判断したとしても不思議ではありません。

 

 こういうタイミングでの上場ですから、上場直後の株価がピークでその後は右下がりという可能性も十分になると思います。藤野ファン、ひふみ信者の方が大量に購入するようなことになれば、上場直後は株価が急騰し高値掴みした個人株主が大量発生しないとも限りません。 

 そうなると、経営者である藤野さんにとっては大変でしょう。彼自身、上場企業の経営者に対して非常に厳しい注文を付けてきた立場ですから、自ら経営者になる以上、お手本となるような経営をしなければなりません。

 

 以前と異なり、今のひふみの投資家の質は明らかに低下しています。そこに高値掴みした株主まで大量に発生してしまうと、ますます雑音が大きくなり運用に集中しづらくなってしまいます。そんなことになればだれの得にもなりません。今のタイミングでの上場は、現在の株主以外の人にはメリットはなさそうな気がします。

 

 

 ということで、レオスが上場しても私は当面投資対象とするつもりはありません。ただ、世界中の株価が3~4割下落するようなときが来て、レオスが赤字に転落するようなときがあれば、底値で大量に購入したいと思います。