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「株なんて危ないから止めておけ」と言われたら

 「iDeCoハラスメント(イデハラ)なんかに負けるな!」へのアクセス数が、少しずつでも着実に増加しています。他の記事がアップ初日に集中的にアクセスされ2日ほどでオワコン化してしまうのとは対照的な動きです。世の中にはまだまだ株式投資に対する偏見が強いということでしょうか。 

 イデハラをするおじさんは、投資の重要性に目覚めた若い人たちに対して「投資なんて危ないから止めておけ」とか「そんな時間があったら仕事しろ」と、上から目線で説教しているんでしょうね。その光景が目に浮かんできます。

 

 30年ほど前、実は私も「株なんて危ないから止めておけ」という忠告を受けました。今でも同じようなことをいう人がたくさんいるんですね。でもこんな時代遅れの忠告をするひとたちは30年前から一歩も進化していないシーラカンスのようなものだと、私は思います。

 彼らは悪意を持っているわけではないでしょう。でも若い人の経済的自立を邪魔しているという自覚はまったくありません。「昔の常識、今の非常識」を押し付けてくるという意味で、ありがた迷惑な存在といわざるをえません。
 今どき「大企業に入れば一生安泰だ」「オンナは30歳までに結婚すべきだ」「定年まで働けば年金で暮らせる」みたいな話を聞かされても真に受ける人はいないでしょう。「株なんて・・・」という一見ありがたい忠告はそれと同じようなものだと思って聞き流しましょう。

 

 そもそも「株は危ない」的な意見を押し付けるおじさんたちは、株式投資の経験がまったくないか、バブルのときに一攫千金狙いの投資をして痛い目に遭った人のどちらかです。だから何と言われても気にする必要はありません。

 本当に耳を傾けるべき忠告をしてくれる人は、自分の失敗談を包み隠さず話してくれる人や実際に長期投資を実践している人だけです。

 残念なことにそういう人を、大手銀行や大手証券会社、親兄弟や友人知人の中に見つけることは難しいのが現実です。手間はかかりますが、直販系の投信会社の方やインデックスファンド投資家、コツコツ投資家のブログをいろいろと読んでみることをお勧めします。すでに投資経験が数年あり、今まで勉強してきたことや読んで参考になった本を紹介し、「この株を買ったら儲かった」的な話をせず、長くブログを続けていらっしゃる方を見つけたら、その方はよいお手本になる可能性が高いと思います。

 

 「株なんて危ないから・・・」と言われても、決して不安になって立ち止まってはいけません。株式投資は車の運転と同じです。きちんと基本をマスターし安全運転に徹すればよいのです。目的地がはるか遠くであっても、少し時間がかかったり途中で道に迷うことがあるかもしれませんが、きっと無事にたどり着くことができるはずです。信じるべきはペーパードライバーの無責任な忠告ではなく、あなた自身の信念です。


 ところで30年前に私にありがたい忠告をしてくれた人は、ある上場会社の経理部長でした。株式を上場し投資家に買ってもらっておきながら、「株は危ない」なんて悪い冗談ですよね。そんなありがたい忠告を無視したおかげで私は早期リタイアができました。

株価が下がった時、不安にならないための方法

 

  今日は朝からテンションが上がっています。「よくぞ言ってくれました!」と声を出したくなるような記事を見つけましたので、ご紹介したいと思います。


 なぜ、ハイテンションなのか、理由は簡単です。株式投資をするうえで私が一番重要だと思っている指標を紹介してくれたからです。その指標とは「簿価ベースの配当利回り」、くうねるさんの記事によるとYOC(Yeild On Cost)と言うものです。

 ご存知ですか?PERやROEは聞いたことのある人も多いでしょうがYOCはほとんど耳にしないですよね。それくらいマイナーな指標です。正直なところ、くうねるさんの記事を見るまで私も知りませんでした。自分で勝手に「簿価ベースの配当利回り」と呼んでいました。

 

 実はこの指標はとても優れています。長期投資の有効性を実感することができるのです。
 私が保有している株でいえばケーズホールディングスです。1996年頃に購入をはじめました。当初は2%弱だったYOCが、2016年には17%強になりました。会社の成長が配当の増加につながることがよくわかりますね。成長株を長期保有するだいご味がお分かりいただけるのではないでしょうか。
 何も成長株ばかりではありません。2011年から2013年に購入したトヨタ自動車も昨年のYOCは7%でした。トヨタはすでに成熟株ですが、東日本大震災とその後の円高で株価が暴落していたため割安な価格で購入しました。その後、業績が回復し配当が増加したため、購入からわずか5年でYOCが7%になりました。

 

 そして、この指標にはもう一つ大きなメリットがあります。株価が急落して、売りたい気持ちにかられたときにこそ真価を発揮います。
 株価が短期間のうちに2~3割(時にはリーマンショックの時のように5割以上)暴落する時があります。巷には暴落のニュースがあふれ(投資をしたこともない)評論家が悲観論をまき散らしているときには誰しも不安になるものです。
 でも、そんなの時には現在のYOCや今までのYOCの推移を見ればよいのです。不思議なことに気持ちが少し落ち着いてきます。こうすることで、パニックになって安値で売ってしまうという愚を避けることができるのです。YOCは長期投資家にとって最高の精神安定剤であり、自分の身を守るための最強の武器だと思います。
 
 デメリットは、指標が地味でマイナーなので投資家仲間と話をしても盛り上がらないことと、自分自身で計算しなければならないことくらいです。大したことはありませんね。5年以上投資を続けている方、長期投資をしようと考えている方は年に一度YOCを計算してみてはいかがでしょうか。

 

 最後に、くうねるさんのリクエストにお応えして私のYOCをご紹介したいと思います。

 

【2016年実績】(税引前)
 日本株 4.1%(20銘柄)
 REIT 6.8%(5銘柄)
 外国株 5.4%(8銘柄)
 全資産平均 4.9%


【投資開始当初】(税引前)
 日本株 0.9%(1989年2銘柄でスタート)
 REIT 5.2%(2003年1銘柄でスタート)
 外国株 2.5%(2008年3銘柄でスタート)

※買い増し、配当の再投資をしていますので、YOCの上昇は増配によるものだけではありません。また、円ベースなので外国株のYOCには為替変動の影響が含まれています。

危険!その早期リタイア、ちょって待って

 自宅の近くのアジサイが色づき始めました。ここしばらく暑いくらいの好天が続いていますが、季節は着実に歩を進め、雨の季節が近づいているのですね。わき目を振らず駅へとまっしぐらだったころには何も感じることのなかった街中の風景も、実に変化に富んでいるのだということをリタイア後に知りました。

 

 今朝、ある方のブログに「仕事が嫌なら早期リタイアしよう」という記事を見つけました。少し気になったので検索してみたのですが、大量にヒットするんです。「仕事が嫌だから早期リタイア、セミリタイアしたい」という人の多さに驚きました。でも、その考え方はちょっと危険です。一度、立ち止まって冷静になってください。

 

 確かに早期リタイアを実行した人のなかに、今の仕事が好きで好きでたまらないという人はいなかったでしょう。私も仕事に嫌気がさしていたことは事実です。だから、気持ちはよくわかります。

 でも「仕事が嫌だから早期リタイアする」ことが目的になってしまっていたらちょっと心配です。それは単なる現実逃避的な行動かもしれません。目先の問題から逃れるためだけにリタイアすると、あとで後悔する可能性が高いのではないでしょうか。

 

 本来、早期リタイアやセミリタイアとは、目的ではなく自分が望むライフスタイルを実現するための手段のはずです。質素でもいいので家族との時間を最優先したい、趣味中心の生活をしたい、とことんライフワークに取り組みたいなど、人生をより充実させるための目的があってこそ、早期リタイアが成功するのです。

 

 自分でも気づかないうちに手段が目的になってしまうことは、世の中によくある話です。何もリタイアに限った話ではありません。資産形成や結婚などでも「1億円貯めること」や「30歳までに結婚すること」が目標(=ゴール)になっている人を見かけませんか。

 手段が目的化してしまうと、いざリタイアしても、何か物足りなかったり、こんなはずではなかったと新たな不満を持ったりする可能性があります。事実、せっかく早期リタイアしたはいいけれど、毎日退屈なので図書館やゲームセンターで時間を潰しているひとや再就職をした人も少なくはありません。

 

 だから、リタイアを考えている特に若い世代の方には「その早期リタイア、ちょっと待って」といいたいと思います。もし仕事が嫌なら、短絡的に考えずに「仕事を変えてみる」「退職して充電期間に充てる」「自己研さんに励む」など他の方法もよく検討してください。選択肢はリタイアだけではないと思います。

 

 いろいろな方法を検討して、早期リタイアが目的ではなく手段だと自信を持って言えるなら、しっかりと準備をしましょう。そして準備も整ったのであれば勇気を出してリタイアを選択してください。ただ、ネットで「仕事が嫌だから・・・」とか「いくら貯金したらリタイアできますか」と質問している方のほとんどは、質問内容を読む限り、まだ準備が整っていないと言わざるを得ません。冷静になってもう一度よく考えてください。

 

 もちろん、年齢を問題にしているわけではありませんし、早期リタイアを否定しているわけではありません。準備は整っているけれど、勇気が出せずに思いとどまっている人には、「大丈夫ですよ」と背中を押してあげたいと私は思ってます。

 

 

 

リタイア系ブログでは男女問題はタブーなの?

 早期リタイアを始めるまでは、書き手としてだけでなく読み手としてもブログというものには興味がありませんでした。ブログを始めたこともあったのですが三日坊主でしたし、特定の人のブログを定期的に読むこともありませんでした。

 リタイア後は、時間ができたことと、他の株式投資家や早期リタイア経験者の生活に対して興味を持つようになったことから少しずつ気になるブログをチェックするようになりました。今ではリタイア系ブログを中心に数十人のブログをチェックしています。

 

 いろいろなリタイアブロガーさんの記事を読んでいて気づいたことがありました。それは、「男女の問題」について一切情報がないということです。リタイアするまでの道のり、リタイア後の日々の生活、資産運用や家計管理の問題などが大半で、(少なくとも私にとっては)人生の一大関心事である「男と女にまつわる問題」についてはまったく触れられていないのです。タブーなんでしょうか?不思議です。

 
 確かに、早期リタイアする人の中には、何事にも極めて禁欲的な方もいらっしゃいますし、夫婦二人で仲良く暮らせれば他に何もいらないという健全(?)な方もいらっしゃいます。でも、全員が全員そんな方ばかりではないはずです。

 少なくとも私は、若い女性、笑顔のかわいい女性、スタイルのいい女性、知的な女性、会話の上手な女性・・・等々が大好きです。リタイア後に妻以外の女性との接点がゼロになってしまう生活なんて想像もできませんでした。

 

 何も、いけない遊びや道ならぬ恋に走るという意味ではありません。リタイア後の生活に、二人きりでの会話や軽~いボディータッチ(もちろんセクハラではない)を楽しめるような友達以上彼女未満の存在が、リタイアライフをより豊かにしてくれると私が考えているからです。


 実は私は40歳を過ぎてからは肉体的にも衰えを実感することが増え、なるほどお父さんのための精力剤がたくさん売られているはずだ納得していました。男性ホルモンも減少してきて体が衰えるのだから、女性に対する好奇心や性欲が薄れるのは当たり前だとも思っていました。

 ところが実際にリタイアしてみると、今までの考え方が間違っていたことがわかりました。つまり、40代で感じた心身の衰えは男性ホルモンのせいではなかったのです。リタイアすると時間に余裕ができます。時間に余裕ができると精神的にも余裕ができ、体も健康になります。そうすると、女性に対する興味も30代のころと全く変わらないくらいによみがえりました。これはうれしい驚きでした。

 

 だからリタイアした既婚者たちが、異性の友達とどのように知り合い、どのように楽しんでいるのかちょっと興味があるのです。ところがどなたのブログにもそういった情報が書かれていません。書けない話もあるかもしれませんが(笑)、書ける範囲で書いてほしいなと思います。

 

 これからリタイアを迎える方も、お金や趣味、日々の生活についての準備だけでなく、異性との友達付き合いについても考えておいたほうがいいと思います。より充実したリタイアライフを過ごすために。

 いくつになっても男はオトコ、女はオンナです!

早期リタイアの3つのキーワードは「若者、バカ者、よそ者」

 この3つの「者」は、町おこしに必要な3つの要素としてよく取り上げられています。でも、何も町おこしに限ったものではありません。早期リタイアを目指すためにもとても必要になる要素といえるのではないでしょうか。

 

 私なりに解釈してみたいと思います。まず「若者」ですが、子供のような好奇心を忘れずに、チャレンジ精神にあふれ実際に行動できることです。

 早期か定年かにかかわらずリタイアするといきなり年を取って見える人がいます。逆に心身ともに見るからに若返り生き生きとしている人もいます。その差は何でしょうかか?はやりリタイア後の生活に生きがいを見つけられるか、見つけられないかの差だと思います。

 趣味でも新しい仕事でも勉強でもボランティアでもなんでもいいんですが、何か没頭できることを見つけることです。そのためには旺盛な好奇心とチャレンジ精神が必要不可欠です。「いい大人が・・・」なんて思わないで子供のころのように無邪気に遊んでみればいいのです。子供が小さいときに、一緒に遊ぶとちょっと童心に帰れて楽しいですよね。


 次にバカ者ですが、これは、常識にとらわれずに新鮮(時には突飛な)発想ができることと言い換えられると思います。

 会社勤めが長くなると、考え方や行動、髪型やファションなどいろいろなものが常識の範囲に収まるよう無難な選択をしてしまいがちです。意識してというより無意識に染まってしまうところがまた恐ろしいところです。”みんなと同じ”は妙な安心感や居心地のよさを感じるかもしれませんが、早期リタイアには大敵です。

 会社という束縛から解放され、セカンドライフを満喫しようと決意するのであれば、世間から「変わり者だ」「バカだ」と変な目で見られようと気にせず、我が道を進まないと、自分が心の底から求めていた新しい世界を見つけることはできないでしょう。私は「少数派を好む」「人と反対の道を行く」「反対されたら逆にチャレンジする」といった気持ちを忘れないようにしています。


 最後によそ者です。せっかく一度サラリーマン村から卒業してみることです。今までいたエリアから飛び出し、新しいエリアに飛び込んでみるのも面白いと思います。リタイアを機に住んだことのない街に引っ越すもよし、会社や学生時代の友人関係をいったん横に置いて、地域や同じ趣味の人たちの輪に飛び込んでみるもよし。完全アウェイの環境に1人で飛び込んでみるのです。生活スタイルからものの考え方までサラリーマン村との違いを痛感すること、請け合いです。

 私の場合は、縁もゆかりもない地方都市に移住し、地元の自営業の方たちの集まりに潜り込みました。自営業の皆さんは、サラリーマン時代には決して出会わなかったであろうタイプばかりで、とにかく考え方や視点が多様でサラリーマンとかけ離れていることに驚かされました。リタイアライフを続けていくうえで役立ちそうな気づきもたくさん得られ、参加するのが本当に楽しみです。

 

 リタイアした後、同世代と同じことをして、今までどおりの友人関係を維持し、今までどおりいい人を演じるのであれば、早期リタイアする意味はあまりないと思います。他人に迷惑をかけない範囲でどんどん自分の枠からはみ出してみると本当に楽しくなりますよ!

悩めるサラリーマンに早期リタイアをお勧めできるか

 リタイアしてから2年以上経ちました。現役時代は一度もなかったのですが、最近、会社時代の同僚や大学時代の友人からキャリアに関する相談に乗ってほしいと言われる機会が増えました。今年早くも三人から相談を受けました。

 

 我らバブル世代もいよいよアラフィフに突入し、40歳前後から薄々気づいてはいたものの見て見ぬふりをしていたサラリーマンとしての厳しい現実を突き付けられ始めたからでしょう。ごく一部の役員候補生を除いてはもう行く末が見えています。そんな迷えるアラフィフ社員に、会社は「コスパが悪く人数の多いバブル世代には円満かつ一日も早い”卒業”を願っている」という本音を隠すことなく、容赦なく突き付けてきます。

 

 役職離脱、転籍、退職勧奨などの言葉を耳にすると「定年まで会社に残れるのだろうか」「若手から後ろ指を指されながら、やりがいのかけらもない仕事をあと10年も続けることに果たして意味があるのだろうか」という疑問を持つことは自然なことだと思います。でも一方で、住宅ローンに教育費、親の介護など問題山積の現実が目の前に横わたっているこの世代、悩みは深まるばかりです。

 

 そんな悩める彼らにとって、40代で早期リタイアし、のうのうと(?)暮らしているように見える私のセカンドライフはかっこよくいえばロールモデル(お手本)、悪く言えばモルモット(実験台)なのでしょう。リタイア生活とはどのようなものなのか、生活費はどうしているのか、家族は理解してくれるのか、おれも退職しようと思っているがどうだろうなどいろいろな質問を投げかけてきます。
 
 聞かれたことにはできるかぎり正直に答えるようにしていますが、ただ、急に「会社を辞めようか悩んでいる」と相談を受けても、仕事のことも家庭のこともほとんど何も知らない私が、1~2時間話を聞いただけで簡単に「辞めるべきだ」といえるはずもありません。

 本当は「辞めても何とかなるよ」と背中を押してほしいのかもしれませんが、「今はまだやめたらダメだ。ただいつでも辞められるように覚悟を決め準備だけはしておいたほうがいい」とアドバイスすることにしています。

 現実問題として、転職すればほぼ確実に収入が減りますし、家庭内で何らかの摩擦が生じる可能性が高いからです。それ以外にもいろいろと想定外の問題が起こるものです。時間をかけて家族で話し合い、いろいろな困難やリスクに対するシミュレーションを行い、ある程度勝算ありと思えない限り、一時の感情に流されたりや退職割増金というニンジンに食いついて、リタイアを選択するのはあまりにも危険だと思います。

 

 株式の格言に「もうはまだなり、まだはもうなり」というものがあります。早期リタイアにも同じです。十分に準備をしていない人が「もう、辞めようかと・・・」という人には「まだ早い」、十分に準備をしてきたのに「まだ不安でやめられない・・・」という人には「もういいタイミング」なんだろうと思います。相談を受けた中で「もういいタイミングなんじゃない、大丈夫だよ」と背中を押してあげたのは今までに一人だけです(でもまだリタイアしていないようです)。悩んでいる状態ではまだ準備不足の場合が多いのです。

 

 早期リタイアは自分にとっては素晴らしいことでしたので、多くの人にお勧めしたいとは思いますが、悩める人に対してはなかなかお勧めできるものではないというのが今の私の結論です。

早期リタイアに1億円の価値がありますか?

 そもそも、早期リタイアというライフスタイルの価値を金銭で測ること自体、無意味なことだとは思います。でもあえて書かせていただきます。

 世の中の常識と異なるライフスタイル(早期リタイア)を選択するためには、覚悟や忍耐力が必要になります。私の場合、リタイアの準備段階からはじまり実行に移した後も、親兄弟、会社の同僚、友人知人からいろいろなことを言われました。 


 代表的な意見は「悪いことは言わないからそんな危険なことはやめておけ」「せっかくいい会社に入ったのにもったいない」「お金はどうするの」「働けるのに働かないなんて怠け者だ」「リタイアすると退屈なだけだぞ」・・・まあ、本当にいろいろ心配してくれます。

 まあ、そんなご意見は心の中では聞き流しておけばいいのですが、でありがたい(でも迷惑な)ことに目の前でアドバイスをしてもらうと無視するわけにもいきません。特にお金に関する話については、何度も同じようなことを言われているうちに「みんなのいうことにも一理あるかも」という迷いが生じるかもしれません。後悔しないためにも、しっかりと自分の気持ちを固めておいたほうがよいでしょう。

 

 自分の気持ちが揺るがないように、早期リタイアの価値をあえてお金に換算して評価しておくことも悪くないかもしれません。何せ周囲はお金、お金と心配をしてくれますので、どれくらいの機会損失が発生するか知っておいても損はないでしょう。

 

 では48歳で退職した私の場合で計算してみましょう。世間の常識のとおり60歳まで会社にしがみつき、さらに65歳まで再雇用で働く前提で考えましょう。
 まず給料がなくなります。600万円×12年+240万円×5年=8400万円。さあ、どうですか気持ちが揺らぎましたか。
 でもこれだけではありません。退職金も少なくなります。40万円×12年=480万円。

 まだあります。公的年金も減少します。60歳までなら加入期間が38年ですが48歳でリタイアすると26年になりまってしまいます。受給額は加入月数に比例しますから約30%減額になります。仮に年間150万円もらえる予定だったとすると約45万円減額されます。これが生涯続きますので45万円×20年=900万円。


 合計すると約1億円!つまり世間の常識どおりに生きていけば得られたであろう1億円の収入をあきらめることになります。これが早期リタイアの機会損失です。いかがでしょうか。さあ、それでもまだ早期リタイアしたいと思いますか。動揺した人はリタイアに向いていない人か、まだ準備ができていない人でしょう。

 

 さて、この1億円の機会損失をどのようにカバーするかはリタイアライフを考えるうえで避けて通れません。1億円といってもうち2000万円前後は税金や社会保険料ですので、実際は8000万円ほどになります。

 私の場合は早期退職の割増金900万円、今後17年間の投資等の収入2000~4000万円、不足分は生活費のコントロールで何とかなるという結論になりました。こうすることで、みなさんからのあたたかいアドバイス(?)に心みだされることなく、早期リタイアを選択できたのです。

 

 「17年(65歳-48歳)の自由時間と1億円の交換」であれば私にとっては十分に価値があったといえます。みなさんも、一度計算して自分にとっての早期リタイアの金銭的な価値について考えてみてはいかがでしょうか。