過去の教訓を生かせるかどうかが成功への分かれ道

 昨日は、株主優待がないためにファーストリテイリングを買わず、優待のあるジーンズメイトに投資して大損したという私の失敗談を紹介しました。

 

 この経験で私は「株式投資とは、将来のある会社の株を購入し、業績に見合った株価である限り、持ち続けることが大切だ」ということを学びました。当たり前といえば当たり前なのですが、ジーンズメイト株で痛いはじめて理解できたわけです。高い授業料でしたが、以降は株主優待の有無に惑わされることなく、投資先を選べるようになりました。

 

 ジーンズメイトの教訓を生かすチャンスが訪れたのは2012年のことでした。当時は2011年の東日本大震災とそれに続く超円高日経平均株価1万円割れが当たり前のころです。新聞では、日本経済は6重苦(超円高、重い法人税負担、経済連携協定の遅れ、柔軟性欠く労働市場、不合理な環境規制、電力不足とコスト高)に見舞われ、さらには少子高齢化も加わり、将来に希望はないというような暗い論調が目立っていました。

 そんな中、新たな投資先を探していた時に思いついたのが、100円ショップ業界でした。デフレによる節約志向と円高による輸入コスト減からきっと業績にプラスになるだろうと思ったのです。

 

 当時、キャンドゥ、ワッツ、セリアが上場していましたが、私はキャンドゥしか利用したことがありませんでした(ダイソーは未上場、セリアは近所になかった)。かつての私であれば、自分が利用していて、業績が右上がりで、さらにはお得な株主優待もあるキャンドゥを悩むことなく購入していたことでしょう。でも、このときは前回の失敗があったので、念のためセリアのことも調べてからキャンドゥを買おうと思ったのです。

 セリアについては予備知識はほとんどありませんでしたし、IR資料を読んでも他社との違いがよくわかりませんでした。そこでネットで評判を調べ、会社の女性たち(同世代の主婦、100均マニア、若い女性たち)に他の100均との違いを教えてもらったうえで、自分の目で確かめるべく電車に乗って1時間くらいかけて店舗調査に出向きました。

 その結果、品ぞろえや店舗のコンセプトなどが差別化されていること、客数・客層・買い上げ点数の多いこと、(当時としては唯一)商品をPOS管理していることなどから明らかにダイソーやキャンドゥよりも優れているということがわかりました。

 これで迷いなく(株主優待はありませんでしたが)セリアを買うことを決めました。あれから5年半が経過しましたが、業績が好調なセリアの株価は5倍以上上昇しました。キャンドゥも業績を伸ばし2倍程度になりましたが、業績・株価とも完全にセリアの後塵を拝しています。

 

 ジーンズメイトのときの失敗から学んだ教訓をセリア購入時に生かすことができ、大きな収穫につながったのだと思います。

 

 投資にも失敗がつきものですが、次の成功の確率が高まるのであれば安い授業料だと思います。逆に、小さな失敗でも同じことを何度も繰り返すようでは、気が付けば高い授業料となり、資産形成はなかなかうまくいかないと思います。

 失敗経験を生かすか生かさないかは自分の考え次第ですが、思っている以上に大切な成功への分かれ道だと思います。

 

 

 

 

 

 

【危険】株主優待投資は止めた方がいいと思う理由

 株式投資に関する記事の定番の一つに株主優待銘柄の紹介があります。マネー雑誌には毎月必ず特集記事が載ってますし、一般の週刊誌などでもお得な優待銘柄の紹介や株主優待投資家のコメントなどを見かけます。いまだに鉄板ネタのようですね。

 

 そんな一見魅力的な株主優待投資ですが、資産形成のために投資をするのであれば止めておくべだと私は思います。実は株主優待投資には大きなリスクがいくつも潜んでいます。でも、残念なことにマネー雑誌などでは不都合な事実についてはあまり詳しく紹介することはありません。

 

 「自分が購入する時にはすでに割高になってしまっている」「株主優待が不意に改悪された場合、株価が急落することがある」「特定の業種に偏ってしまう」「出来の悪い経営者がいつまでも居座ってしまう」というリスクについては以前に書いた記憶がありますが、これだけではありません。それは「優待欲しさに売却すべきタイミングを逃す可能性がある」ことと「優待欲しさに買ってはいけない株を買ってしまう可能性がある」ことです。

 

 私の失敗談を紹介したいと思います。まずは「優待欲しさに売却すべきタイミングを逃す」です。2003年の話ですが、私はあるマイナーな小売株を見つけ、50万円で購入しました。その後、業績は向上し、知名度の向上も加わり一時株価は250万円まで上昇したのです。本来であれば、PERが100倍近いので売却すべきタイミングでしたが、あと一回だけ株主優待を貰ってから売ろうとスケベ心を出したことが裏目に出てしまいました。わずか2か月ほどの間に株価が250万円が150万円まで下がってしまったのです。わずか1万円程度の優待券のために100万円も儲けそこなったのです!

 話はそこで終わりません。さらに愚かなことに「業績が右上がりなのに短期間に4割も値下がりするのはおかしい。もう少し保有しておこう」と売却を先延ばししてしまったのです。結局、その後も2年間株価は下がり続け、結局最後には60万円で売るハメになってしまいました。

 

 もう一つの話は「優待欲しさに買ってはいけない株を買ってしまう」です。こちらは1999年のことです。会社の近くに「ジーンズメイト」と「ユニクロ」がオープンしどちらも繁盛していました。この時、ファーストリテイリング(ユニクロ)はすでに株価が上昇し割高で、かつ配当も少なく株主優待もありませんでした。一方のジーンズメイトは株価が割安に放置され、総合利回り(配当+株主優待)は6%を超えていました。

 私はどちらの店もよく利用していましたが、まともに企業分析をせずに優待の有無でジーンズメイトを購入してしまいました。その結果、ジーンズメイトファーストリテイリングなどに押され業績は低迷、株価は当時の1/5以下に暴落しました。逆にファーストリテイリングは業績を伸ばし株価は10倍以上になっています。結局、私はジーンズメイト株主優待が廃止になった時点で売却し、投資額は半減してしまいました。

 今思えば、社長の将来構想や経営戦略をよく調べ、店舗の定点観測をしていればファーストリテイリングの方が将来性があると判断できたと思うのですが、当時の私はまだそんな簡単なことすらできないレベルだったのです。

 

 株主優待投資が悪だとは思いませんし、趣味の範囲で楽しむのは良いことだと思いますが、資産形成のために投資をするのであれば株主優待投資は止めた方が良いと思います。以上、「経験者は語る」でした。

 

 

「配当性向30%」病の会社に投資してはいけない

 上場企業が開示しているIR資料や投資家向け説明会資料の中に必ず「株主還元」という項目が記載されています。

 そこにはたいてい配当性向(当期純利益に占める配当金の割合)か総還元率(当期純利益に占める配当金と自社株買いの合計額の割合)が記載されています。最近は総還元率の記載も増えてきましたが、まだまだ配当性向を記載する会社の方が圧倒的に多いように思います。

 会社の資本は株主から預かったものですから、利益が出たらむやみに内部留保を厚くし現預金を積み上げるよりも、不要不急な現預金を株主に還元する方が望ましいことは明らかです。ですので、会社として株主還元の方針を掲げることはとても理にかなっているといえます。

 

 ただ、上場企業の多くが配当性向30%病を患っていることには投資家として注意が必要です。この病を患っている会社の多くは、経営者の資質に問題があると思われます。こんな会社にばかり投資していては、株式投資を成功させることは難しいでしょう。

(ところで「配当性向30%病」って聞きなれない言葉ですよね。私が勝手に名づけました。すみません)

 

 配当性向を公表している会社の半分以上が配当性向を30%前後としています。でもその理由を具体的に記載したり、説明している会社をほとんど見かけません。そんな会社の多くは「配当性向30%」病に罹っている可能性があります。

 見分け方は簡単です。根拠を具体的に説明してほしいと質問すればよいのです。「総合的に勘案して」みたいなあいまいな説明しかしない会社は残念ながら病気にかかっているかもしれません。

 実は「配当性向30%」は全上場会社の平均値です。根拠なく30%を掲げている場合、他社並みであれば叱られないはしないだろうというホンネが潜んでいるとしか思えません。そんな株主軽視、横並び事なかれ志向の経営者が率いる会社に投資しても報われることはないでしょう。

 

 本来、配当性向をどの水準にすべきかは、業界や事業内容の特性、会社の成長のステージ、中期計画の資金計画、経営者のポリシーなどを勘案して決定すべきです。無配か30%還元かが問題はありません。そして、経営者が自らの口で投資家が納得できるような説明をすることこそが大事なのです。

 私の質問に「製造拠点が国内に集中しており、地震をはじめとする自然災害リスクへの対応が最重要課題である。BCPプランを実行するためには、最悪1年間事業が停止しても会社が存続できる現預金が必要なので、現預金が●億円になるまで配当性向は●%に抑え内部留保を優先させていただく」と社長自ら答えてくれたことがありました。

 また別の会社からは「当社は人材が競争力の源泉であり、人件費が高いために利益率が低くなっている。一方、システム以外に設備投資は必要ないため、税引き後利益の50%以上を株主還元する」という説明を聞いたこともあります。

 

 これこそが本当の株主重視の姿勢だと思うのですが、そこまでできている経営者は10人に何人いらっしゃるでしょう?残念ながら1人か2人でしょうね。こんな経営者が半分近くになれば、世の中も株式市場ももっと明るくなると思うのですが、いかがでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

投資用マンション11年ぶり高値!

 

 昨日、「地方都市にまで不動産プチバブルの波」とブログに書きましたが、それを裏付けるような記事が本日の日経電子版に掲載されました。


 11年前といえば2006年ですから不動産プチバブルとかファンドバブルと言われた時代です。ついにそんなところまで来てしまったのかというのが正直な感想です。

 マンション1室(区分所有)の価格は3年前に比べても2割以上高くなり投資利回り(表面利回り)は7.06%と05年の調査開始以降で最低だったそうです。

 この記事によると、

 値上がりを支えているのは中国人投資家の購入だ。中古ワンルームマンション買い取り・販売のランドネット(東京・豊島)によると「中国の顧客を抱えた仲介業者への販売がこの半年で増えた」(栄章博社長)。中国は不動産価格の高騰が続いているため、日本の物件は割安に映るようだ。

と直近の市況を支えているのは中国人投資家とのことです。中国の投資家たちは昨年までは首都圏のタワーマンションを爆買いしていたと思いますが、ここにきてタワーマンション以外にも触手を伸ばしているのでしょうか。もしそうだとするとまだもう少しバブルは続くかもしれません。

 個人の需要も根強い。中古ワンルームマンション販売の和不動産(東京・千代田)の仲宗根和徳社長は「老後に備え30~40代が購入するほか、50代以上で相続をにらんで投資する人も多い」と話す。現役世代の場合、マンション1室に投資するのは「年収600万~800万円前後が多い」(オリックス銀行)。

 セミナーを開いてサラリーマンに売りまくったり、融資をつけて甘い汁を吸っている関係者たちのコメントなので、どこまで信じていいのかわかりませんが、まだサラリーマンの不動産熱も冷めたわけではなさそうです。

 

 いずれにせよ、転売(ノリベーション)業者や過去にマンション投資をして痛い目にあった個人投資家リーマンショック直後に割安で購入した投資家が売り手に回り、過去の教訓を知らない外国人投資家と新参者のサラリーマンが買い手として登場しているという構図であると考えて間違いないでしょう。

 国内の素人投資家と、国内勢とはまったく異なる物差しで投資判断をする外国投資家が買い支えている市場だとすると、もう誰にも適正価格がいくらなんてわからなくなってしまいます。行き着くところまで行きつく、チキンゲームになってしまうかもしれません。 

 

 バブルはいつか突然はじけてしまいます。もし今の状態でバブルが弾けたらどうなるでしょうか?中国人投資家は現金買いが中心ですから値下がりしても大した痛手は負わないでしょうが、頭金をゼロとか10%で物件を購入したサラリーマン投資家は大変です。

 値下がりしてしまうと売却してもローンは返しきれませんし、かといって追加の担保を提供することもできないでしょう。そうなると、最悪の場合、本業である給料の一部をローンの返済に充てなければならなくなります。将来の安心のためのはずの不動産が今の生活を脅かす存在(いわゆる"負"動産)になりかねません。

 

 昨日と同じ結論になりますが、不動産投資を10年以上続け辛酸をなめた経験のある人以外は、過去に学び慎重に行動することが望まれると思います。

 

 

地方都市にまで不動産プチバブルの波

 毎日、たくさんのチラシが郵便受けに届きます。で、ほとんどは不動産系のちらし。大手から地場の不動産屋まで、これでもかといわんばかりに新築・中古の戸建・マンション・投資用アパートなどのチラシを投げ込んでくれます。さらに最近は買取業者のチラシまで頻繁に目にするようになりました(なんて生産性の悪い営業活動でしょう)。

 今の場所に引っ越してきた2年前と比較するとチラシの数はおそらく2倍以上になっています。それだけ不動産取引が活発に行われているということでしょう。

 

 昨年、我が家の近くで分譲された駅直結のマンションが即日完売して地元ではちょっとした話題になっていたのですが、そのうちの3部屋が未入居のまま売りに出されていました(もちろん、分譲時よりも高い価格で)。投資用に購入していたようです。

 また、昨日ポストに届いた新築分譲マンションも、駅から徒歩10分にも関わらず75平米で4800万円とこの辺りの相場からかけ離れた驚くような価格設定になっていまし、ビジネス街に隣接するタワーマンションには億ションが誕生していました。いよいよ、地方都市にまで不動産プチバブルが訪れようとしていると思って間違いありません。

 

 東京の不動産価格が頭打ちになったので投資用の資金が地方都市にまで流れてきたのでしょう。65平米の3LDKが5000~7000万円という東京通勤圏のマンション価格を見慣れてしまうと、80平米前後で3000~4000万円という価格は割安、というより激安に見えてしまうのかもしれません。

 このエリアの世帯数や人口が急増したわけでもありませんし、世間の収入が増えたわけでもありません。ローンの金利は少し低下しましたが、それでも2年前と比較しても0.5%も下がっていないでしょう。にもかかわらずなぜこんなに取引が活発になり価格が上がるのか、不思議です。投資というよりは短期売買目的の投機なのでしょう。

 

 投機はババ抜きです。最後には必ず誰かがババをつかまされゲームオーバーになります。昭和後半から今まで、何度か不動産バブルが訪れ弾けましたが、いつも東京から始まり、三大都市圏、100万人都市へと拡大していきました。そして地方都市で不動産価格が急上昇して1、2年のうちに何かをきっかけにして突然終焉を迎えました。おそらく今回も同じ道をたどることでしょう。

 過去は業者に一部の富裕層の個人投資家が加わった狭い世界でのババ抜きでしたが、今回は業者がセミナーでおびき寄せたサラリーマンを中心とした中間層の個人投資家までこのババ抜きに参加しています。過去の不動産バブル崩壊の恐ろしさを知らない彼らがおそらく今回はババを引くことになるでしょう。

 

 不動産に投資してしまった人も今投資を考えている人も、一度「不動産投資市場の研究」という書籍を読んでみてはいかがでしょうか。もしかしたらババ抜きから逃れられるヒントが得られるかもしれません。

 

※私は「不動産投資市場の研究」の著者とは一切利害関係もありませんし、アフィリエイトでもありません。念のため。

 

 

 

 

それでもあなたは不動産を所有したいのですか?

 梅雨も後半に入り、石川、新潟、島根と日本海側を中心に豪雨に見舞われました。さらに一昨日からは福岡、熊本、大分など九州北部を中心に豪雨が続いています。各地で被害が発生し、避難されている方も多いようです。被害に遭われたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。

 

 みなさんご存じのとおり日本は世界有数の自然災害大国です。でも、どのくらいリスクが高いのかを理解されている方は少ないのではないでしょうか。国連大学の調査によると日本の自然災害に見舞われる可能性は世界171か国中4位、インフラ整備や対処能力、適応能力などを加味した総合評価は17位なのだそうです。

 

 主要国の総合評価は、先進国では米国127位、カナダ145位、英国131位、フランス152位、アジアでは中国は85位、韓国は113位なのだそうです。日本の17位がいかに高リスクなのかがよくわかります。

 私たちはそんなリスクの高い国に住み、そこでマイホームを購入し、投資用不動産を所有しているのです。

 

 私の周りを見回しても「マイホーム購入は低金利の今がチャンス」とか「老後不安を解消するには不動産投資が最適」といったセールストークを真に受け、リスクを考えずに、ローンを組んで購入する人が目立ちます。 

 私がリスクの話をしても、みんな異口同音に「保険に入ったから大丈夫」とか「自分が生きている間に被害に遭う可能性は非常に小さい」と答えます。リスクを過小評価して長期ローンを組みマイホームや投資用不動産を購入しているとしか思えません。

 

 ローン返済までの30~35年間、ご自身の収入や賃貸収入が計画を下回る可能性はないのでしょうか、突発的な計画外の支出は発生しないのでしょうか、災害に遭い自宅に住めなくなったり賃貸できなくなったりしないのでしょうか。残念ですが、おそらくすべてが計画どおりに・・・そんな強運の持ち主はほとんどいらっしゃらないはずです。

 だからこそ、あらゆるリスク(最悪の事態)を想定して、対処方法と覚悟を決めておくことが重要なのです。リスクが発生してから「こんなはずではなかった・・」と思っても打つ手は限られてしまいます。

 

 最悪の事態をアレコレと考えることは辛い作業です。給料が下がりローンが払えなくなったら・・・、地震で自宅が倒壊してしまったら・・・、一つ一つ考えていくと気持ちが滅入ります。あれこれ考えた結果、それでもやっぱりマイホームが欲しい、不動産投資をしたいと思えれば、リスクへの対策を決め、覚悟を決めて行動に移せばよいのです。ここまで覚悟をきめておけばあとで後悔したり途方に暮れるようなことはないでしょう。

 

 誤解していただきたくないのですが、私は「リスクがあるから不動産を所有してはいけない」といっているのではありません(私自身、自宅を所有していますし、J-REITにも投資しています)。ただ、リスクの高さを正しく理解して、万一の場合に備えて資金面、精神面の備えを行っていない人は、不動産の購入に慎重になってほしいということです。

 

 不動産の購入を考えているみなさんにもう一度書いておきます。長い人生、何が起こるかわかりません。多額のローン返済で苦しむ時期も必ずやってきます。「それでもあなたは不動産を所有したいのですか?」

 

 

 

たった一日にして私の価値は1/4?

 リタイアするとローンが借りられなくなる、カードが作れなくなるという話があります。リタイアすると多くの場合、安定した収入が無くなりますし、収入も大きく減りますので、不可能ではないのですがハードルが高くなるのは事実です。

 

 今日の日経電子版に、簡単な質問に答えるだけで住宅ローンの借入可能額や適用金利の目安を知ることができるサービスが登場しているという記事が載っていました。これも今はやりのフィンテックの一つでしょう。

 

 せっかくなのでサイトを覗いてみることにしました。途中までは会員登録も必要なさそうなのでさっそく冷やかすことにしました。年齢や収入など10個ほどの質問に答えるだけで借入金額、借入期間、金利の目安をすぐに教えてくれるようです。

 

 早期退職する前の条件(ビフォー)と退職した後の条件(アフター)の二つでシミュレーションしてみました。その結果はこのとおり。
 ビフォー 借入額3500万 変動0.75% 10年固定1.00%
 アフター 借入額800万 変動1.20% 10年固定1.45%

 ※年齢を48歳としたので融資期間は最長の32年で試算されています

 何ということでしょう。金融機関から見た私の信用は退職前後(つまりわずか一日)で1/4以下になってしまいました。退職前後と言ってもたった一日の差ですから私という人間の属性には違いはありません。勤務先、年収、勤務年数だけでこれほど差が出てしまうのですね。

 

 実際には、個人情報を入力して会員登録しないと借入れる金融機関やローンの詳細はわかりませんので、試算結果は多少変動するのでしょうが、それにしてもここまで差が出るものなんですね。

 

 話は変わりますが、私は退職する前に中古マンションを購入しました。20年で2500万円の住宅ローンを組みましたが、金利は10年固定で0.8%でした。当時はマイナス金利政策実施前です。今よりも0.2%程度金利ほど高かったことを考えると、当時としてはかなりいい条件を引き出せたようです。(親会社や取引先、学生時代の同級生などあらゆる人脈を駆使し、他行と競り合わせると、それほど高い属性でなくても良い条件を引き出すことができるようです)

 なお、融資担当のお姉さんからはあと500万円は大丈夫ですよと言われましたが(おいおいそれってほぼフルローンじゃないの?)、丁重にお断りしました。金融機関はあくまで、貸し倒れせず最大の金利を得られる金額を貸し付けたいようです。

 

 ということで、早期リタイアを計画している人で住宅を購入する予定のある人は、退職金で買うのではなく、退職する前に住宅ローンを組むという方法もあることを覚えておいてください。収入がなくなるのにローンを組むの?と疑問に思われるかもしれませんが、この低金利下では、その方が有利になることもありますので。

 詳しくはまたの機会に。