これ以上の悪口は止めておきます

  前回・前々回と確定拠出年金について触れてきましたが、だんだん話が細かくなったり悪口になってきたのでひとまず今回で打ち止めとします。


【デメリット7】転職・退職時に年金資産を忘れると大きな損失を被ること

 企業型確定拠出年金を導入していた企業を退職した人が、移管手続きをせずに6ヶ月以上放置していると、年金資産は特定運営管理機関へ自動的に移されてしまいます。

 特定運営管理機関に年金資産が移されてしまうと、年金資産の運用が行えません。一方で手数料はかかり続けます。つまり、利息や分配金がつかないまま手数料だけを取られ続けるため年金資産が確実に目減りし続けるのです。また、通算加入者等期間にも算定されないので受け取り時期や税制で不利益を被る可能性があります。これは結構大問題なのですがあまり話題になりませんね。


【デメリット8】希望するだけの年金資産を積み立てられない可能性があること
 拠出可能な掛け金の額は全員一律ではありません。拠出可能な上限金額は自営業等の月額68,000円から公務員の月額12,000円まで大きく異なります。

 自営業の方であれば10年以上加入すれば年金としてふさわしい金額になると思いますが、公務員の方では10年程度では十分な金額にはなりません。他の年金の有無や今までの経緯から全員一律の金額にすることはできませんが、もう少し差を無くしてもらいたいものです。

 また、拠出できる期間にも大きな不平等があります。これから40年近く拠出できる20代の人と数年しか拠出できない50歳を超えた人では年金の残高が大きく異なることになります。ですので20代の自営業と50代半ばの公務員では確定拠出年金への拠出額に何十倍もの差が生じる可能性があります。

 せっかく自助努力で年金を準備できる優れた制度なのに、拠出額にこれだけ差があると希望する金額まで年金資産を積立て増やすことができない人も多く出てきてしまうでしょう。 

 年齢や拠出可能期間で大きな不公平があるというデメリットといえるでしょう。


【デメリット9】他の税の優遇制度(住宅ローン減税・ふるさと納税等)に影響する可能性があること

 確定拠出年金への掛金は全額が所得控除の対象となるため、課税所得が小さくなります。その結果、所得税地方税を節税することができます。

 ただ、住宅ローン減税を受けている方の場合は、所得税地方税が減ってしまい、せっかく適用される住宅ローンの税額控除が切り捨てになる場合もあります。

 たとえば、今まで住宅ローンの控除を20万円受けていた方が、確定拠出年金を始めたために、所得税地方税が18万円になったとしましょう。今年も20万円まで控除できるのですが税が18万円しかないので控除しきれない2万円分は、繰り越すことはできません。この2万円分は切り捨てられることになります。

 あと、細かな話ですが今はやりのふるさと納税なども実質的な負担額を2000円にできる上限額が下がってしまいます。うっかり毎年と同じように気前よく納税してしまうと自己負担額が多くなってしまいあとで後悔することになりかねません。(まあ、建前上、寄付なので文句を言ってはいけませんが)

 他の税制などをきちんと理解しておかないとちょっと損する場合もあります。

 

 三回にわたり思いつくままさらっとデメリットを書いてみました。このデメリットを理解したうえで、確定拠出年金を始められることをお勧めいたします。

 本日も長文にお付き合いいただきありがとうございました。