人生100年時代!じゃあ、早期リタイアなんてとても無理?

 「ライフ・シフト―100年時代の人生戦略」という本が話題になっています。NHKのニュースで取り上げられましたし、新聞やネットには多くの書評が見つかります。

 本を読んでいない私にコメントする資格がないことは承知していますが、早期リタイアとの関係で少し私見を述べたいと思います。

 この本、一言でいうと「平均年齢100歳の長寿化時代を予測し、それを乗り切るための心構えをアドバイスする」というもののようですね。医療の進歩とともに寿命が延びていく可能性は大きいですから、「既存の人生モデル(20年間教育を受け、45年間働き、65歳でリタイアし80歳まで生きる)が成り立たなくなる」という指摘は何となく正しいそうです。

 じゃあ、早期リタイアなんて無理なのかといえばそんなことはないと思います。そもそも、寿命なんて誰にもわかりません。60歳で亡くなる可能性もあれば、100歳超まで生きる可能性もあります。

 初めからリタイアは無理とあきらめるのではなく、複数の人生設計を作り、このパターンならどのように生きるべきか、資金計画やライフスタイルをどうするべきかを考えておけばいいのです。

 「いくら貯めれば逃げきれるか」的な発想で1つのシナリオしか立てずにそれにこだわるという考え方が間違っているだけのことです。早く亡くなるのも長生きしすぎるのもリスク、そう考えて資金面やその他の対処法を考えておけばよいのです。

 そこを覚悟して準備をしておけばリタイアは可能です。私はこの本の話を聞いて、ああ長生きする確率が想定よりも高るんだなとは思いましたが、不安になったり悲観的になったりしませんでした。ましてやリタイアを後悔する気持ちも全く湧いてきませんでした。

 ですので今まで以上にしっかりと計画を立て、リスクに対する対処方法とリスクに直面した時の覚悟を決めることが必要になるでしょう。でも、早期リタイアをあきらめることには直結しないと思います。

 長生きのリスクよりも、この本を話題にして不安をあおろうとする金融機関のカモにされるリスクの方がよほど心配です。すでに一部の銀行や証券会社、生命保険が「100年時代が来ます。長生きのリスクに備えて…」といって無茶な投資商品や生命保険を勧めはじめています。長生きするリスクよりも悪い金融商品をつかまされるリスクの方がよほど早期リタイアの障害になるということは絶対に忘れないでください。

 皆さんの書評を拝見していると、どうもこの本には日本には当てはまらないことや私には納得がいかないことが書かれていそうですので、いずれじっくり読んでみたいと思います。そして気づいたことがあればまたの機会に書くことにします。