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退職所得の確定申告を知らないで損をする人々

 春一番のニュースを耳にしました。つまり、スギ花粉症と確定申告の季節の始まりです。私にとっては一年で最も面倒くさい季節です。

 今日は税制について知らないといろいろと損をするという話の一例として退職金の確定申告について書きたいと思います。

 今月16日から確定申告が始まりました。昨年中に退職した方の中には再就職したが収入が減った人、再就職しなかった人、年金生活を始めた人などがいらっしゃると思います。自分には関係ないと思わずに情報を収集してください。

 

 昨年、退職するまでに受け取った給与からは所得税が徴収されています。これは給与が年末まで続く前提の概算額です。退職後、収入が減少したりゼロになった人の場合は実際より多く徴収されてしまっているので、確定申告を行うことによって取り戻す(過払い分を精算)することができます。

 ここまでの話は雑誌の確定申告の特集を読んだり、退職するとき経理や総務の人から「退職した年は確定申告した方がいい場合もある」という話を聞いた方も多いと思います。該当する方は一度ネットで試算するか各地で開催されている無料の確定申告の相談サービスを利用してください。

 

 さて、ここからが本題です。あまり知られていないのですが、退職金も確定申告することができるのです。通常、退職金については確定申告する必要はないといわれますが、これは「してはいけない」という意味ではありません。実は退職金から所得税を控除されている人などは確定申告した方が有利になる場合があるのです。

 たとえば、昨年の給与所得が少なくて、所得控除(扶養控除や医療費控除など)を使い残した場合や住宅ローン控除などの税額の使い残しがある場合です。こういった場合は、退職所得もあわせて確定申告することで、使い残した控除を利用できるようになるので、退職金から控除された所得や所得税と相殺することができます。

 私の場合、所得税と住民税を合わせて20万円超の税金を取り戻せました。これだけあれば1か月の基本生活費は十分に賄えます。無視できない金額ですよね。(でも誰一人として教えてくれる人はいませんでした!)

 世間では、退職金から所得税を控除される方は多額の退職金をもらう特別な人というイメージもあるでしょうが、リストラに伴い退職した場合などは割増金が支給される場合などは所得税がかかっている場合もあります。一度確認してみてください。

 税に限らず社会保険も同様ですが、自分で手続きをしないとメリットを享受することはできません。これが世の中の常識です。サラリーマンの常識(会社の総務や経理がやってくれる)というのは世間の非常識です。

 会社員から卒業された方は、自営になるにせよリタイア生活に入るにせよ、一刻も早くサラリーマン常識から抜け出すことが大切だと思います。

 

※税や社会保険に関することを私が具体的に指南することはできませんし、いかなる責任も負いかねます。ご不明な点やご自身に当てはまるかどうかなどは、所轄の税務署や社会保険事務所に直接お問い合わせください。