確定申告こそ、早期リタイア生活者の最大の節税チャンスだ

 租税回避と聞けば、法律の不備を突き違法行為や脱法行為により税金の支払いを免れる行動をイメージする人も多いのではないでしょうか。

 でも、タックスプランニングという言葉であればどうでしょう?これは、税金をコストととらえ、税の仕組みや特徴、計算方法などを総合的に考慮し合法的に節税対策などの計画を立てることです。これでもうさん臭いですか?

 サラリーマンであっても、配偶者が103万円の壁を意識してパートの時間を調整したりしますよね。これも立派なタックスプランニングです。うさん臭いものではなく、誰にも認められた立派な権利なのです。

 

 先日、会社員の友人との飲み会の場で、資産運用について議論した時にタックスプランニングが話題になりました。彼も昨年パナマ文書で話題になったように節税対策は、お金持ちがやる胡散臭いことというイメージを持ったようです。

 毎年12月になると私はその年の見込み額を試算し、その結果に基づき年末に株式の売買で利益調整を行うという話をしたところ、「えっ?なんでそんなことするの?」「そんな面倒なことするの?」と驚かれてしまいました。

 「税はコストであり、自分でコントロールすることが大切だ」と口を酸っぱくして説明したのですが、ほろ酔い気分の彼にどこまで伝わったのかは大いに疑問です。

 

 長期にわたり金銭的な心配なく早期リタイアを過ごすためには、不動産や株式への投資は欠かせません。数億円の現預金でも持っていない限り、資産の取り崩しだけで生活を続けていくことは、精神的にも金銭的にも困難だからです。

 となると、税の知識と無縁であるわけにはいかないのです。不動産や株式の譲渡損益や配当には実にさまざまな優遇措置がありますし、また申告の方法にいくつかの選択肢があります。これを使いこなせるかどうかで毎年ン十万円の所得税地方税がかわってくるのです。

 サラリーマンを辞めてしまうと税の申告から納付まですべて自分で行わなくてはなりません。確かに面倒ですが、確定申告を自ら行うからこそ、様々な節税策を講じることができるのです。難しくてわからないからと敬遠せずに、節税のチャンスだと自らに言い聞かせて頑張ってみてはいかがですか。

 ちなみに、昨年の我が家の連結家計は、株式売却による臨時収入があったため収入が650万円と計画より大きく増加しましたが、16種類に及ぶ申告シミュレーションを行いタックスラニングした結果、所得税ゼロ・住民税数万円に収まる見込みです。

 延べ20時間ほど要しましたが、もっとも標準的なケースと比較すると20万円近く節税することができましたので、苦労した甲斐はあったと思っています。

 

 1円でも安くとスーパーのちらしを隅々までチェックし節約に努めることも大切ですが、税をコストと考えて法律で許されたすべての方法を駆使して数十万円の税を節約することも大切なのではないかと思います。

※収入に加算漏れがあったため修正しました