悪徳証券マンにはめられた資産家の顛末

 WBC日本代表、苦しみながらも頑張ってますね。ついつい最後まで見てしまうので最近は生活のリズムが崩れがちです

 

 さて、前回の続きです。 交渉の様子と結論です。

 

 自宅ではなく証券会社に出向いての交渉となりましたので、主導権を握らなければなりません。そこであいさつもそこそこに、レコーダーを取出し議事録を作るために録音したいと伝えました。予想どおり先方は難色を示します。記録を残させると不利だとわかっているのでしょう。

 さらに強く申し入れましたが、先方も譲りませんので、こちらが詳細なメモを取る、作成した議事録は双方で確認するという条件で合意しました
(こうなることがわかっていたので、実は店に入る前から録音はしていました)。

 

 さて、交渉の開始です。まずは取引の経緯の確認、続いて売買について確認します。こちらとしては違法性があるのではないかと指摘をしますが、担当者は了解を取った上の取引であり問題がないと主張します。こちらは、集めた証拠を示しながら問題を指摘しますが、問題はなかったの一点張りで話は進みません。

 そこで、今度は、証券会社の「勧誘方針」についてただします。

当社は、「金融商品の販売等に関する法律」、「金融商品取引法」、その他関係諸法令・諸規則を遵守し、以下の方針に則り、お客様に金融商品の適正な勧誘を行ってまいります。


1.お客様の金融商品に関する知識や、投資経験・財産の状況・投資目的等のお伺いいたしました事項を総合的に勘案し、適切な勧誘・アドバイスに努めます。

2.お客様に「金融商品の販売等に関する法律」に係る重要事項を正しくご理解いただくことに努めます。また、お客様ご自身に適切な投資判断を行っていただくために、商品内容やリスク等について十分かつ正確なご説明を行うことに努めます。

 1.について、Aさんの投資経験・財産の状況・投資目的をいつどのように確認し、どう判断したのか説明するとともに保管されている書類を開示するように求めました(通常は各社で準備している「ヒアリングシート」などに基づいて、リスク商品を勧めてもよい投資家かどうかを判断しています)。

 続いて2.について、ハイリスクな新興国国債外国通貨建ての複雑な仕組みの投資信託の商品性やリスクを、どのような資料を用いてどのように説明したのかを尋ねました。同じ資料を用いて同じように私たちに説明するように求めるとともに、Aさんがリスクを理解した証拠を見せるよう求めました(通常、「確認書」などに投資家の署名を求めます)。

 これらの資料が開示されないように問題がなければこちらは納得しますし、開示されなければADRでの判断を仰ぐしかないと主張しました。すぐには開示できないだろうから1週間後にまた打ち合わせの場を持ちたいと伝え交渉を終えました。

 

 2、3日後和解の申し入れがあり、数度の交渉の結果、一部の取引を除き、十分な説明ができていないことを認め、不適切な取引はすべて取り消すということで決着しました。Aさん側にも、証券会社から送付された取引報告書を確認していなかったなど問題がありますので、いたずらに交渉を長引かせるよりも早く和解した方が得策と判断したのです。その結局、損失の90%強を回復することができました。

 次回は、自分なりの教訓を記してこの話を終えたいと思います。