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えっ、借金があっても金利上昇で困らない???

 不動産投資のネタばかりですみません。筋の悪い不動産販売業者や”われらが”内藤忍氏が変な情報ばかりまき散らすので、ついついツッコミを入れたくなってしまうのです。そんなわけで今日も不動産投資ネタです。

 

 マイホームであれマンション投資であれ、不動産を購入するときには借り入れを行うことが一般的です。不動産業界側の人はこれを不動産投資固有のメリットだと主張します。低金利・長期固定金利で借りられ、さらに優遇税制もある住宅ローンについては大きなメリットだと言えるでしょう。

 一方、投資不動産向けのローンは、通常、住宅ローンより1%以上金利が高く、かつ変動金利になります。このような条件のローンは本当に投資家にメリットがあるのでしょうか?確かに大きな金額を借りられるというメリット(?)はあるものの、それ以上にデメリットがあると私は考えます。

 

 まずは内藤さんにブログ「日銀が将来利上げしても、お金を借りている人はあまり困らない」をご一読ください。 

 内藤氏は良い金利上昇と悪い金利上昇の二つのパターンについてコメントし、「日本の金利が上昇したとしても、お金を借りている不動産投資家に対する影響はコントロール可能。これが私の個人的見解です」と結論付けています。でも、本当でしょうか。

 

 まず、景気が良くなったため生じる「良い金利上昇」について。内藤氏は「お金を借りて不動産投資している人は、金利上昇で変動金利借入なら返済額は少し増えるかもしれません。しかし同時に景気回復によって、賃貸需要も高まり、家賃の上昇も期待できます」といいます。
 彼の主張には大きな誤りがあります。彼は中古ワンルーム投資を勧めています。商業用と異なり、住居用の契約を更新する場合に家賃を引き上げるなんて(借地借家法という巨大な壁があり)ほとんど無理です。

 仮にもし家賃の引き上げに成功したとしても、金利上昇による負担分にに見合った賃料引き上げは困難でしょう。2000万円の借入金の金利が1%上昇したら年20万円の負担増です。月7.5万円の賃料を1.5万円引き上げたとしても持ち出しになります。これって非現実的ですよね。

 

 次に、日本の財政悪化懸念、日銀の信認の低下によって日本国債と円が売られたために生じる「悪い金利上昇」についてです。「お金を借りて不動産投資している人は、変動金利借入なら金利の急騰で返済は大きく増えるかもしれません。しかし、想定を上回るインフレによって、不動産の価格の急騰の恩恵を受けます」とのことです。
 この場合、日本経済は長期停滞が予想されます。そんなときにどうして不動産価格が急騰すると言い切れるのでしょうか?良い金利上昇のところでも書いたように、家賃は急には上げられません。家賃が上がらないのに不動産が急騰したら、投資利回りは大きく低下します。一方で金利が急騰するのであれば、不動産の投資利回りよりも預貯金や国債を購入した方が有利になります。ましてや「財政悪化懸念、日銀の信認の低下」が起きているときには資金は日本から逃避するのです(だから円安になる)のですよ?そんな状況で急騰するほど不動産を購入する人がいるとは、私には思えません。

 

 今の時点で多額の借り入れをして投資用マンションに手を出すことは危険極まりないというのが私の結論です。内藤氏があおり記事を書けば書くほど、リスクの大きさが明らかになってくるとは何とも皮肉なことです。なんとも素晴らしい反面教師に、感謝。