どの投資セミナーに参加するかで運命が決まる

 日本各地で、毎日多くの株式投資セミナーが開催されています。証券会社に始まりメガバンク、有力地銀、独立系投信販売会社、さらには怪しい投資ツールや極秘情報を販売する会社まで主催者の顔ぶれも多彩です。

 リタイアしてからは平日も自由に時間を使えるので、情報収集と人間観察を目的に、いろいろなタイプのセミナーに参加しています。去年一年間で延べ50回ほど参加しました(我ながら暇人だなと呆れます)。

 これだけ参加しているといろいろなことが見えてくるのですが、つくづく感じるのは、これから投資を始めようという人にとっては最初にどのセミナーに参加するか大切だということです。選択を間違うと運命が変わってしまいます。

 

 セミナーによって主催者のスタンスも参加者の属性も大きく異なります。証券会社主催のセミナーではやはり投資歴の長い人が多いですね。参加者の平均年齢は70歳近く、とにかく肉食系が多い。経済環境の話のときには寝ているのに、個別銘柄の話になると突然目を覚ます人も多いですし、「どの株が上がりますか」とストレートな質問をする人もいます。ちょっと欲の皮が張りすぎでは?と呆れてしまいますが、証券会社にとってはこのようなお客さんこそ、上客です。人間観察するにはおもしろいですが、投資を勉強したい人は向いてないですね。

 

 銀行系はもう少し年齢層に幅があり、40代の人も散見されます。こちらも経済環境の話から始まることが多いですが、最初からメモを取るまじめな人が多いようです。銀行系セミナーは個別株を紹介することはなく、投資信託を勧めるというものが大半ですですが、残念ながら銀行にとって儲かる(手数料の高い)投資信託しか紹介してくれません。やはりお勧めできるほどではありません。

 

 今のところお勧めできるのは、いわゆる直販系と呼ばれる投信会社のセミナーでしょう。おもなターゲットが30~40代の資産形成期の初心者ですから、説明もわかりやすく、今のところお行儀が悪い会社は皆無です(質の悪い金融商品ばかり紹介する会社をお行儀が悪いと呼ばせていただきます)。参加者も20代から60代と幅広く、まじめに投資の勉強をしたいという人が大半なので初めて参加するにはお勧めです。実際に初心者と思われる人が友人同士、夫婦で参加している姿をよく見かけます。東京以外は開催頻度が少ないのが難点ですが、平日の夜か週末に開催されますので、各社のサイトをまめにチェックして申し込みましょう。ただし会社によって方針が大きく異なりますから複数のセミナーに参加した方がいいでしょう。

 今のところ、コツコツと長期にわたって投資をし、資産形成しようと考えている方には直販系ほぼ一択です。

 

 最後に、投資ツールや必勝法などを紹介するセミナーに触れますが、これはもう論外です。相変わらず、価値のないものを高額で売りつけようと強引に契約させるような会社もあります。投資の知識に加えて消費者契約法金融商品販売法を理解していて、悪質な勧誘を撃退できる人以外は決して近づいてはいけません。間違いなく早期リタイアが遠ざかります。それどころか、永遠にリタイアできない老後不安への近道といえるでしょう。

 

 なお、時間がない、面倒だ、怖いという方は、無理にセミナーに参加しなくても大丈夫です。資金に無理のない範囲で低コストのインデックスファンドをコツコツと買い続ければ、20~30年後にはベストではないがまずまず満足できる成果を上げることができると思います。