大切な資産をかすめ取られないための方法 2

 前回は、販売のプロである金融機関や不動産会社の営業に、「お勧めは?」「何が売れている?」「どうすれば儲かりそう?」と聞くとカモにされるだけというようなことを書きました。

 

 では、どうすればよいか。何か面白い方法はないかとあれこれ考えたのですが、結局当たり前の答えしか見つけられませんでした。騙されたり、言いくるめられたりしないように正しい知識と判断力を身につけるしかないようです。とはいえ、それには時間がかかります。知識や判断力を身につける前に金融資産や不動産を購入したいと思った時のために、私の良く使う方法をご紹介します。

 

 私が営業の人とお話をする時には、相手から見て嫌な奴、面倒な奴になります。もちろん、根っからではないですよ。金融商品や不動産の売買はあくまでビジネス上の交渉ごとです(少なくとも相手はそう割り切っています)から、”いい人”である必要はありません。いったん、普段のいい人は横に置いて交渉してください。無事良い取引が成立すれば、本来のいい人に戻ればいいのです。

 

 私が一番効果的だと思う方法は、「勧めてくれている商品は、あなたはどれだけ買ってますか」と質問することです。

 投資用マンション、アパートの営業であれば「ご自身の名義で何部屋お持ちですか」、外貨建て生命保険を勧める銀行員であれば「どの会社の何という保険にいくら入っていますか」、ファンドラップや毎月分配金の投資信託を勧める証券マンには「あなたはこの投資信託をどれだけ買いましたか」と質問すればよいのです。

 その時に、よく相手の顔、特に目を見ておけばウソをついているかどうかだいたいわかると思います。ウソをついている人ことが明らかな人とは絶対に取引してはいけません。

 ウソをついている人かどうかわからない場合や投資していると答えた人には、「賃貸している部屋の損益計算書を見せてください」「保険証書を見せてください」「投資信託の残高と現在の損益を見せてください」と追い打ちをかけましょう。だいたい、拒否するか話をはぐらかすはず。実際には、ほぼ100%の人が「今、おすすめの商品」を自分で購入していることはありません。だって販売側の手数料や利益ばかりが高くて、購入側がほとんど儲からないことを一番知っているのですから。

 

 不都合な事実ですが、不動産業界の営業は自ら不動産投資することはありません。成功できる自信のある人はとっくに営業を辞めて投資家になってます。外貨建て生命保険を売る人は、掛け捨ての団体保険しか入りませんし、ファンドラップや毎月分配金の投資信託を勧める人は貯金と低コストのインデックスファンドくらいしか持っていません。

 私が根拠なく言っているわけではありません。業界の中にいる良心派(山崎元氏や後田亨氏など)のみなさんが著書の中で明らかにされていますし、私も学生時代の友人を酔っ払わせて質問するとだいたい同じ答えが返ってきますから間違いないでしょう。

 

 繰り返しなりますが、ほとんどの営業は資産形成・資産運用のプロではなく、販売のプロだということを忘れないでください。彼らは顧客に雇われているわけではなく、販売する会社に雇われているのです。利益が相反する時には、あなたの味方になってくれると考えてはいけません。

 金融商品に関しては、営業マン自身が買わないもの、買ったことのないものに決して手を出すべきではないと私は考えています。