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早期リタイアに1億円の価値がありますか?

 そもそも、早期リタイアというライフスタイルの価値を金銭で測ること自体、無意味なことだとは思います。でもあえて書かせていただきます。

 世の中の常識と異なるライフスタイル(早期リタイア)を選択するためには、覚悟や忍耐力が必要になります。私の場合、リタイアの準備段階からはじまり実行に移した後も、親兄弟、会社の同僚、友人知人からいろいろなことを言われました。 


 代表的な意見は「悪いことは言わないからそんな危険なことはやめておけ」「せっかくいい会社に入ったのにもったいない」「お金はどうするの」「働けるのに働かないなんて怠け者だ」「リタイアすると退屈なだけだぞ」・・・まあ、本当にいろいろ心配してくれます。

 まあ、そんなご意見は心の中では聞き流しておけばいいのですが、でありがたい(でも迷惑な)ことに目の前でアドバイスをしてもらうと無視するわけにもいきません。特にお金に関する話については、何度も同じようなことを言われているうちに「みんなのいうことにも一理あるかも」という迷いが生じるかもしれません。後悔しないためにも、しっかりと自分の気持ちを固めておいたほうがよいでしょう。

 

 自分の気持ちが揺るがないように、早期リタイアの価値をあえてお金に換算して評価しておくことも悪くないかもしれません。何せ周囲はお金、お金と心配をしてくれますので、どれくらいの機会損失が発生するか知っておいても損はないでしょう。

 

 では48歳で退職した私の場合で計算してみましょう。世間の常識のとおり60歳まで会社にしがみつき、さらに65歳まで再雇用で働く前提で考えましょう。
 まず給料がなくなります。600万円×12年+240万円×5年=8400万円。さあ、どうですか気持ちが揺らぎましたか。
 でもこれだけではありません。退職金も少なくなります。40万円×12年=480万円。

 まだあります。公的年金も減少します。60歳までなら加入期間が38年ですが48歳でリタイアすると26年になりまってしまいます。受給額は加入月数に比例しますから約30%減額になります。仮に年間150万円もらえる予定だったとすると約45万円減額されます。これが生涯続きますので45万円×20年=900万円。


 合計すると約1億円!つまり世間の常識どおりに生きていけば得られたであろう1億円の収入をあきらめることになります。これが早期リタイアの機会損失です。いかがでしょうか。さあ、それでもまだ早期リタイアしたいと思いますか。動揺した人はリタイアに向いていない人か、まだ準備ができていない人でしょう。

 

 さて、この1億円の機会損失をどのようにカバーするかはリタイアライフを考えるうえで避けて通れません。1億円といってもうち2000万円前後は税金や社会保険料ですので、実際は8000万円ほどになります。

 私の場合は早期退職の割増金900万円、今後17年間の投資等の収入2000~4000万円、不足分は生活費のコントロールで何とかなるという結論になりました。こうすることで、みなさんからのあたたかいアドバイス(?)に心みだされることなく、早期リタイアを選択できたのです。

 

 「17年(65歳-48歳)の自由時間と1億円の交換」であれば私にとっては十分に価値があったといえます。みなさんも、一度計算して自分にとっての早期リタイアの金銭的な価値について考えてみてはいかがでしょうか。