それでもあなたは不動産を所有したいのですか?

 梅雨も後半に入り、石川、新潟、島根と日本海側を中心に豪雨に見舞われました。さらに一昨日からは福岡、熊本、大分など九州北部を中心に豪雨が続いています。各地で被害が発生し、避難されている方も多いようです。被害に遭われたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。

 

 みなさんご存じのとおり日本は世界有数の自然災害大国です。でも、どのくらいリスクが高いのかを理解されている方は少ないのではないでしょうか。国連大学の調査によると日本の自然災害に見舞われる可能性は世界171か国中4位、インフラ整備や対処能力、適応能力などを加味した総合評価は17位なのだそうです。

 

 主要国の総合評価は、先進国では米国127位、カナダ145位、英国131位、フランス152位、アジアでは中国は85位、韓国は113位なのだそうです。日本の17位がいかに高リスクなのかがよくわかります。

 私たちはそんなリスクの高い国に住み、そこでマイホームを購入し、投資用不動産を所有しているのです。

 

 私の周りを見回しても「マイホーム購入は低金利の今がチャンス」とか「老後不安を解消するには不動産投資が最適」といったセールストークを真に受け、リスクを考えずに、ローンを組んで購入する人が目立ちます。 

 私がリスクの話をしても、みんな異口同音に「保険に入ったから大丈夫」とか「自分が生きている間に被害に遭う可能性は非常に小さい」と答えます。リスクを過小評価して長期ローンを組みマイホームや投資用不動産を購入しているとしか思えません。

 

 ローン返済までの30~35年間、ご自身の収入や賃貸収入が計画を下回る可能性はないのでしょうか、突発的な計画外の支出は発生しないのでしょうか、災害に遭い自宅に住めなくなったり賃貸できなくなったりしないのでしょうか。残念ですが、おそらくすべてが計画どおりに・・・そんな強運の持ち主はほとんどいらっしゃらないはずです。

 だからこそ、あらゆるリスク(最悪の事態)を想定して、対処方法と覚悟を決めておくことが重要なのです。リスクが発生してから「こんなはずではなかった・・」と思っても打つ手は限られてしまいます。

 

 最悪の事態をアレコレと考えることは辛い作業です。給料が下がりローンが払えなくなったら・・・、地震で自宅が倒壊してしまったら・・・、一つ一つ考えていくと気持ちが滅入ります。あれこれ考えた結果、それでもやっぱりマイホームが欲しい、不動産投資をしたいと思えれば、リスクへの対策を決め、覚悟を決めて行動に移せばよいのです。ここまで覚悟をきめておけばあとで後悔したり途方に暮れるようなことはないでしょう。

 

 誤解していただきたくないのですが、私は「リスクがあるから不動産を所有してはいけない」といっているのではありません(私自身、自宅を所有していますし、J-REITにも投資しています)。ただ、リスクの高さを正しく理解して、万一の場合に備えて資金面、精神面の備えを行っていない人は、不動産の購入に慎重になってほしいということです。

 

 不動産の購入を考えているみなさんにもう一度書いておきます。長い人生、何が起こるかわかりません。多額のローン返済で苦しむ時期も必ずやってきます。「それでもあなたは不動産を所有したいのですか?」