幸せを最大化させるか、不幸を最小化させるか

 ひふみ投信の藤野氏が、今の日本では不幸を最小化させる行動を好む人が8割だとおっしゃっていました。逆に、失敗を恐れずに挑戦し今より幸せになろうと努力している人は2割ほどしかいないそうです。藤野さんは前者を「不幸最小化戦略」、後者を「幸福最大化戦略」と呼んでいました。

 

 周囲を見回しても「不幸最小化戦略」が幅を利かせてます。「投資が怖いから貯蓄する」「喰いはぐれることがないから公務員を目指す」「傷つくのが怖いから恋愛をしない」など。確かにこのような考え方をする人が多いように思います。

 

 みんなと同じ行動をする、リスクを取らないという行動は、いっけん、不幸を回避する合理的な行動に見えます。でもこういう人にかぎって「一生懸命に頑張っているのに自分には運がない」と嘆いてみたり、「あいつ(国、上司、家族など)のせいで自分ばかり損している」と幸せでない理由を他人のせいにしているように思います。不幸を最小化しようとして、逆に不幸を自ら呼び寄せているのではないでしょうか。

 

 不幸最小化戦略を採っても絶対に不幸をゼロにはできません。生きいてる限り、病気になったり災害に遭ったり、他人に裏切られたりと意図せざる不幸なトラブルに見舞われるからです。不幸を回避し続ける人は、不幸に対する耐性を得ることができず、不幸に向き合う方法をマスターできませんから、不幸に見舞われたときにそこから立ち直ることも難しくなるように思えるのです。

 

 逆に幸福最大化戦力を採る人は、たくさん失敗し苦労をすることになりますが、それを不幸とは考えません。貴重な教訓を得るチャンスとしてとらえます。だから同じミスを繰り返すこともなくなりますし、不幸な境遇に見える時にでもみごとにそこから立ち直ることができます。

 

 私は生きることはロールプレーゲームだと思います。敵を回避ばかりしていては体力(時間)を浪費するばかりでいつまでたっても先に進むことができません。敵と戦うしかないのです。はじめて対決すると必ずやっつけられてしますが、回数を重ねることで経験を積み、やがて敵を倒すことができるようになります。

 そして、次のステージに進むとより強敵が現れ打ちのめされ・・・これが繰り返されます。でも諦めずに挑戦すれば最終的にはゴールへ到達することができるのです。

 

 私にとっての不幸最小化戦略は定年(できれば65歳)までサラリーマンを続けることでした。会社員という身分が保障され、早期リタイアする場合と比較すると生涯年収が1億円ほどアップするからです。

 でも、そのために貴重な時間を浪費し、ストレスに体を蝕まれることには耐えられませんでした。だから、金銭的なリスクは覚悟の上で早期リタイアという幸福最大化戦略を採ることにしました。結果としてそれは正しい結論でした。確かに予期せぬ出来事もいくつか起こりましたが、問題を解決するために必要な気力、体力、時間があったため不幸な状況には陥りませんでした。

 

 頭の中で考えた心配の99%は起こらないとも言われます。心配ばかりして不幸最小化戦略で生きるよりも、自分に自信を持って何とかできるはずという気持ちを忘れずに幸福最大化戦略を採ったほうが充実した日々を送ることができるでしょう。

 年齢、性別、学歴、収入、経験・・・幸福最大化戦略を採れない理由はいろいろあるでしょう。でも、そんな言い訳は横に置いて新しい一歩を踏み出すのもよいと思います。