平均株価20年ぶり高値更新のニュースに思う

 株式市場は、相変わらず女心(男心?)と秋の空の如しです。つい1か月前までは北朝鮮のミサイル問題やトランプの暴言で戦争リスクが高まったと大騒ぎしていたはずですが、そんなことはすっかり忘れ去り、今や連日高値更新と秋の株祭り真っただ中です。

 

 マスコミでは日経平均株価が20年ぶりの高値を更新したと話題になっていますが、この20年ニュースを信じて日本の株価に悲観的だった人はずいぶん損したことになります。日経平均という森しか見ていなかった人にとっては、日本の株式市場はまさに失われた20年といえるでしょう。

 でも、個別企業という木を見ていた人にとっては黄金の20年だったのです。なぜなら、この間に大きく成長した企業には、地方発の小売りチェーンや個人向けに新しいサービスを提供する会社が多かったからです。もし、いち早くそんな会社に気づいて少しでも株を購入していれば、今頃その株は数倍から数十倍に値上がりしていたのです。

 

 例えば、北海道のニトリ、関東のハイデイ日高日高屋)、中部のセリア、中国のファーストリテイリングユニクロ)、九州のコスモス薬品など。

 また違う切り口から探しても、自転車のシマノ、ネット販売のスタートトゥディ(ZOZOタウン)、ビジネスホテルの共立メンテナンス(ドーミーイン)、買い物を娯楽にしたドンキホーテ、高級ヘルメットのSHOEIなどたくさん見つかります。20年前は「まだ知る人ぞ知る」レベルの企業でしたが、この20年で大きく飛躍しました。

 これらの企業を知るには、ITや高度な技術の知識は不要です。一消費者として利用していれば、その会社の商品やサービスの良さ、経営者や従業員が心からお客様のことを考えているかどうかなどがわかったはずです。

 

 日本の株価が20年かけてやっと値下がり分を埋めたとか、少子高齢化が進む日本の経済は成長しない、などと悲観論が流され続けている裏で、何十社、何百社という会社が大きく成長しているのです。

 もちろん、個別株投資をすれば成功するというような甘い物ではありません。成功する企業が多い中、競争に敗れて買収されたり、破綻する会社があることも事実です。

 

 でもマスコミが垂れ流す表面的な情報を信じて思考停止に陥り、投資は危ないから近づいてはいけないと「不幸最小化戦略」を採るよりも、常に新しい商品やサービスを提供する会社が生まれてくることを信じて「幸福最大化戦略」を採用する方が、長期的にはうまくいくのではないかと私は思います。

 

 何度か書きましたが、株式投資には20年くらいの時間と忍耐力が必要です。でも人生80年時代から100年時代へと言われている現在、20年という時間は決して長いものではありません。50歳くらいからでも遅くはありません。ましてや、20~30代の人には数十年という時間があります。

 最近は若い人ほど保守的で安定化志向だということを耳にしますが、残された時間が長いほど「幸福最大化戦略」の成功率は高まります。ほんの少しでいいので「幸福最大化戦略」も取り入れてほしいなと思います。

 

 私には子供はいませんが、間もなく社会人になる甥っ子たちがいます。暗い話題やフェイクニュースばかりを目にし、夢を持つことが難しい時代ですが、彼らには自分の考え方や行動次第で、上の世代よりももっと豊かな生活を送れる可能性が高いことを伝えていきたいと思います。