来年の所得税増税の本命はコレ?

 ここ数年、高額所得者をターゲットにした所得税増税が続いています。今年も給与所得控除や公的年金等控除の額を減らしたり上限を設けて、高額所得者に対する課税を強化することになりました。

 所得税には格差是正の役割が期待されていることは事実ですので、増税の方向性自体は問題ありません。でも方法があまりにも稚拙です。相変らず小手先だけの見直しで、かつ取りやすいところから取るという内容になっています。 

 これでは、税制が複雑になる一方で、結果としてとても公平には思えない(でも合法な)節税策が蔓延するという愚を繰り返すだけでしょう。

 

 社会構造や年齢構成が大きく変わってしまったのですから、数十年に一度の税の大改革を行うタイミングだと思います。すべての所得税相続税、贈与税を一括で見直し、シンプルで租税回避策をとれない体系に移行するのがあるべき姿ではないでしょうか。

 

 残念ながらそのような議論がなされる雰囲気はありませんし、それどころかまた取れるところから取れ的な増税が行われる気配です。

 金融所得の課税強化は、従来から共産党などが唱えていた増税策です。だんだん取りやすいところがなくなってきたので自民党もここに目をつけたのかもしれません。

 ただこの増税策はあまり筋が良いとは思えません。今の20%の税率が25%に引き上げられてしまうと、過半の給与所得者にとっては、給与所得より金融所得の税率の方が高くなってしまいます。年金不安を和らげるために自助努力を促すための「貯蓄から投資へ」という方向とは明らかに矛盾してしまいます。

 金融所得の複数税率制(一定の所得までは税率を低くする)を導入したり、確定拠出年金iDeCoなどの投資優遇策を拡大したり、配当の二重課税を軽減するなどの策と合わせないととても納税者の理解は得られないでしょう。百歩譲って納税者の理解など関係ないと開き直ったとしても、貯蓄から投資への流れが止まることや妙な節税策が流行ることについては、それでいいと開き直ることはできないでしょう。

 

 ここであるべき税制について素人が語っても仕方ないので止めておきますが、小手先だけの問題先送り型の対策しかできない政治家しかいない国に住んでいる私たちの将来は決して明るいものではないことだけは自覚しておかなくてはなりません。

 国があてにならないのであれば、自分の身は自分で守るしかありませんね。今日はいつも以上にグダグタな内容になってしまいました。外の寒さと発熱のせいにさせてください。すみません。