【注意】ブロガーの確定申告関連情報を信じてはいけない

 今年もスギ花粉とともに確定申告の季節がやってきました。早期リタイア系や投資系ブログにも、確定申告に関するものが増えてきました。

 

 貴重な情報を得られることも多いので、私も楽しみにしています。ただ、読んでいると、ときどき「こんなこと書いて大丈夫かな」と心配してしまうものもあります。それはブロガーさん自身にとっては最適な申告方法であっても、他の人にとって必ずしも最適とは言えないものが少なからず存在しているからです。

 

 代表的な例として配当収入の申告に関するものがあります。例えば、配当控除を利用し所得税の還付を受けようと配当収入を総合課税で申告した結果、

 1.配偶者控除や扶養対象から外れてしまった(世帯主に扶養されている方の場合)

 2.申告者本人の所得が増加したため、配偶者控除や住宅ローン控除を利用できなくなった(所得が一定水準を超えてしまった場合)

 3.翌年の国民健康保険料が増加してしまった(国保に加入している場合)

 4.介護保険の個人負担が2割になってしまった(介護サービスを受けている場合)

など予想外の結果を招くことがあります。「所得税減少<支出・負担の増加」という逆の結果になることもあります。これでは何のために苦労して確定申告したのかわかりませんね。

 

 ブログの多くは、申告者本人の所得税をいかに少なくするかという視点から書かれています。ここに落とし穴が潜んでいます。

 確定申告する目的は、自分の所得税を最小化することではなく、家族全員の所得税・住民税・社会保険料を最小化しさらに公的サービスを利用する際の個人負担を最小化することです。(もちろん国民の義務でもあります)

 

 家族構成、年齢、所得の種類と金額、社会保険の種類や受給しているサービス、適用される所得控除や税額控除などの前提条件が一人ひとり異なる以上、万人に最適な「正解」など存在しません。

 ですから、いくら内容が優れてるように思えても、有名な方が書いていても、それを鵜呑みにしてはいけないのです。

 

 「では税理士に頼めばいいのだろうと」思われるかもしれませんが、10万円くらいの報酬では家族全体で税を最適化するところまで面倒は見てもらえないと思います。もし運よく面倒を見てくれたとしても社会保険料までは考慮してくれません。それに社会保険制度については驚くほど無知な税理士も多いので、プロに任せれば安全とは言えないのです。

 社会保険制度にも詳しい税理士もいらっしゃいますがかなり少ないと思いますし、報酬がかなり高くなるので個人が気軽に利用するわけにはいかないでしょう。

 

 結局、自分で徹底的に勉強するしか正解にたどり着く方法はありません。ネットの情報だけを参考に、節税に励もうとすることには、一定のリスクがあること、あくまで自己責任であることを忘れないようにしてください。

 必ず、ブロガーさんの専門知識やスキルの高さ、情報の鮮度(最新の税・社会保険)、ブロガーさんと自分との前提条件の違いなどを調べたうえで、あくまで参考情報の一つとして利用してください。

 

  中には「ブログを信じて申告したら損をした」とブロガーさんを批判する読者もいらっしゃいますが、それは八つ当たりというものです。税や保険料は少ないに越したことはありませんが、やりすぎると逆効果になることもあるので、自分で完全に理解できる範囲で節税・節保険料に励みましょう。

 

※確定申告はお早めに