年度末ならではの光景?

 先日は著名な経済エコノミストのお話を聞くために東京に遠征しておりました。今回は珍しく飛行機を使い戻ることになったのですが、搭乗口前の椅子に腰かけて出発待ちをしているときにとても年度末らしい光景を目にしました。

 

 春休みに入ったこともあり、サラリーマンに交じり学生も多かったのですが、その中でちょっと毛色の違う人がいました。年齢は30歳前後なのですが、コンビニに行くようなラフな格好でとても目立ちます。

 彼の周囲だけ席が空いていたので、何も考えずに座って本を読み始めました。なぜ席が空いていたのかはすぐにわかりました。彼はせわしなく電話をかけ、時に声を荒げ、時に大きな声で笑い、マナーという言葉とは縁のない方のようでした。

 私もすぐに席を移ろうかと思ったのですが、会話が面白かったので出発時間まで読書の邪魔をされることにしました(盗み聞きではありません)。

 

 彼のお仕事は不動産の仲介のようです。そう、3月末を控えて各方面に必死になって電話攻撃を仕掛けていたのです。

 まず一人目はサラリーマンへの猛プッシュでした。「このチャンスを生かさなければ永久に成功できませんよ」「あなたなら絶対に成功します」「こんないい物件、めったにありません。今日決めないと他の人に買われてしまいますよ」などと下手なセールストークのオンパレードで笑ってしまいました。

 二人目は、購入予定の法人のようです。今月中に決済する予定が買主の社内事情により来月に変更になりそうな気配です。営業マンはもう完全にキレて激おこモード。「それって契約違反でしょう」と低い声ですごんだかと思えば「ふざけんじゃ、ねぇ。社長出せ」とか大声で恫喝を始めます。困った買主が「資金繰りの都合で・・・」と言い訳したのが、逆鱗に触れ「経理責任者を出せ。今から会社に押し掛けるぞ(いやいや、あなた今から飛行機に乗るでしょう)」とかブチ切れてます。こんな電話したら逆効果だと思うのですが、そんな事お構いなし。目の前のお金のためなら手段を選ばないタイプです。

 さらに、横柄な態度で三件目の電話をかけ始めたところで、搭乗の最終案内が始まりましたので残念ながらその先のことはわかりません。

 

 不動産系のブログでガラの悪い会社のネタを読んでましたが、目の当たりにしたのは初めてです。まだこんなアグレッシブな営業マンが棲息する古き良き(?)業界なのか、とあらためて驚いてしまいました。さすがにもう証券会社ですらこんな輩はいませんよ。ほんとに。

 

 ごく一部とはいえ、こんな業者のおかげで不動産業界に勤める人達が色眼鏡で見られているのかと思うと、数少ない善良な不動産業界の方がかわいそうになってしまいます。不動産不況が訪れればこんな業者や営業マンが駆逐できるのでしょうから、そろそろ訪れるであろう不動産価格の下落も悪いことではないのかもしれません。

 

 不動産は物件が大事なことはいうまでもありませんが、誰から買うということも大事なんだということがよくわかまりました。電話の向こうにいた人たちがこのあと苦労しないことを願うばかりです。