不動産村の懲りない人々

 そろそろ不動産ネタから離れたいと思いつつも、次から次へと好奇心を刺激するネタが続くアグレッシブな業界からは目が離せません。シェアハウス投資が行き詰まりつつ中、新しいトレンド(=メシのタネ)が生まれるのでしょうか。 

  それにしても、たった三畳のワンルームですか?そんなにニーズがあるとはにわかには信じられません。

昭和のアパートが見直されているという話ではない。山手線に代表されるような首都圏の鉄道駅に近接しており、比較的、家賃が安く、なおかつ新築・築浅という3拍子を兼ね備えている物件が引く手あまたなのだ。

  まあ週刊新潮の記事ですし、そもそもコメント、誰が言ったのか、ライターの思い込みなのかが書かれていません。本当に各方面に取材したものなのか、不動産会社の持ち込み企画広告なのかもよくわかりませんので、話半分くらいで読む必要がありそうです。

 SUUMOの副編集長が

「やはり家賃を魅力的に感じる人が多いということですね。特に山手線の内側となりますと、6畳や8畳といった従来型のワンルーム・1Kの場合、家賃は月10万円を越えるものも多いです。それが3畳や5畳といった超コンパクトタイプのワンルームでは10万円を切ります。しかも、間取りは隅々まで計算が行き届き、家賃のために我慢する生活どころか、狭さに快適さを感じるような仕掛けが施されているんです」

なんて言ってるそうですが、やはりバイアスがかかったコメントのように思えます。

 

 昭和生まれるオジサン感覚では、こんな狭小な賃貸物件は、新築の間は若い人も借りてくれるのかもしれませんが、将来かなり悲惨に事になりそうな気がするのです。

 10~20年もすれば若手の嗜好はすっかりかわっているでしょう。また、今喜んで住んでいる人たちも友達や彼女・彼氏も呼べない5m2のうなぎの寝床に何十年も住みたいとは思うでしょうか?やがて年を取り、老後不安という言葉が頭をよぎるようになれば、このままここで孤独死するのはいやだと考え方も変わるはずです。

 

 では、今の若者や将来の若者から見放された物件は誰が借りてくれるのでしょうか。借り手を見つけるために家賃を下げていかなくてはなりません。そして最終的にはあいりん地区の簡易宿泊所のようになっていくとしか思えないのです。そう、日雇いの人や生活保護受給者向けの賃貸ですね。

 

 まあ、5m2の部屋が10万円弱で貸せるのであれば、とても利回りの良い不動産投資に見えますから、意識高い系の高属性のサラリーマンに売りつければおいしい商売になるかもしれませんね。って、それ、かぼちゃの馬車の二番煎じじゃないですか(笑)

 

  もちろん、それでも不動産投資として成功する可能性はありますし、必ず成功者も産まれるでしょう。でも、結局確実に儲かるのは、不動産業者と金融機関、建築屋と実力と幸運を兼ね備えた一握りの投資家のみ。バブル経済のときのワンルームやリゾートマンション投資に始まり、かぼちゃの馬車まで、ローンを返済し無事出口までたどり着けるのはごく一部、その周りには無数の屍、という構図がまた繰り返されることでしょう。

 

 それにしても、かぼちゃの馬車の運営会社が民事再生を申請した翌日にこのような記事を載せる週刊新潮とそれを転載するyahooの見識の高さには、ただただ恐れ入るばかりです。