すべての投資家に贈りたい言葉「Grow rich slowly」

 投資初心者や投資家予備軍のみなさんに一言メッセージをと言われたら、私は迷うことなく「Grow rich slowly」(ゆっくりとお金持ちになろう)と答えるでしょう。

 

 日本にも「急がば回れ」という言葉があります。投資に限らず何事も、急ぐからといって慣れない近道を通れば道に迷うなどして、かえって遅くなるもの。それよりも、多少の手間や時間がかかる回り道であっても本道を行くほうが、結局は早く目的地に着くということですね。

 

 ところがリーマンショックから10年が経過し、過去の教訓を忘れた人が増えるにつれ、金融機関にも投資家にもモラルの崩壊し、「儲けた者勝ち」「手っ取り早く楽して儲けたい」という風潮がまん延しています。

 その証拠に本屋の目立つところには不動産投資や仮想通貨で億万長者になるためのノウハウ本が溢れ返えり、駅前のレンタル会議室でも怪しげな投資セミナーばかりが目につきます。

 

 幸運に恵まれてわずか数年で億万長者になった人もいるでしょう。でも、過去がそうであったように、おそらく今回もにわか億万長者の大半は数年のうちに表舞台から去り、市井の人に戻ってしまうはずです。

 理由は簡単。投資家としての素質があると勘違いし、だんだんリスクの高い投資に手を出して、騙されたり投資判断を誤ったりして自滅してしまうのです。また、自分のメンタルをコントロールできずつい羽振りが良くなってしまい、飴に群がる蟻のごとくあなたの財布を目当てに近づいてくるお姉さんや"友人"にたかられ、また自ら浪費してしまうのです。そう、渡る世間は鬼ばかり

 

 結局、お金は自分の器以上には持ち続けることができないようになっているのです。資産を100万円持っている人と1億円持っている人では、お金とのつきあい方は異なります。お金を賢く使うために必要な知識や、お金に心を乱されないためのメンタルも異なります。突然大金を手にした人は、その大金に相応しいだけの器に追いついてはいません。だからせっかくのお金もこぼれ落ちてしまい露と消えてしまうのです。

 

 そこで「Grow rich slowly」という言葉が登場します。時間をかけてお金を管理する器を大きくし続けましょう、それがお金を増やし守る近道だということです。

 生まれた子供が一人前になるためには20~30年かかります。ベンチャー企業が一人前の会社に育つにも10~20年かかります。あなたのお金が健康で大きく育つためにも同じだけの時間が必要なのです。

 30年なんて無理と思った人や、今「仮想通貨で億万長者」とか「3年で資産5億円のサラリーマン大家」みたいな本に興味を持っている人は、まだ投資家としての準備ができていない人です。あわてて投資家デビューしてはいけません。

 

  最低10年、できれば20~30年かけて、無理せずでも地道に努力を続ければ株式や不動産投資で資産を築くことは決して困難なことではないと私は断言します。 

 一獲千金でお金を儲けたお金を守り続けることはとても困難です。でも、20~30年かけて土台からしっかりと築き上げたお金を守り続けることはそれほど難しいことではありません。

 

 株式や不動産投資を長期的な視点で考える人が増えてきました。そんな長期投資家の仲間がもっともっと増えてほしいなと思います。