日経新聞を信じていては失敗するかも?!

 最近の全国紙と呼ばれる新聞の質の低下には呆れるばかりですが、日経新聞もその仲間入りを果たしたようです。社会面や政治面のレベルの低さには目をつぶってもいいと思いますが、経済の記事でここまで質が劣化するとは嘆かわしい限りです。

 記者は、独立系投信が規模を拡大するにつれて当初の理念と乖離しはじめているといいたいようです。おそらく裏付け取材もせず、各社から発表されている資料すらも読んでいないのでしょう。きちんと取材をして、過去からの経緯を少し勉強すればここまでひどい記事を書くことはないはずです。また、この記事に異を唱えなかった上司もひどいものです。もう経済の専門紙という看板はつかわないでいただきたいものです。

 

 例えば、こんな記述があります。さわかみ投信とレオス(ひふみ投信)が運用方針を見直し、外国株に投資を始めたと書いています。

老舗の独立系運用会社のさわかみ投信に「異変」が生じた。1999年のスタートから日本株に特化してきた運用方針を見直し、株価が一時急落した米オラクル株を組み入れたのだ。

 海外に投資対象を広げるのはレオス・キャピタルワークスも同様だ。

  実はさわかみ投信ひふみ投信も、はじめから国際型の投資信託になっていて、澤上会長もレオスの藤野社長も、10年以上も前から外国株の魅力が高まればどんどん組み入れていくと何度も宣言されています。当初から日本株に特化していたわけではありませんので、「運用方針を見直し」というのは記者の思い込みにすぎません。

 

 

 独立系の真骨頂は丁寧な企業分析を通じ、国内の中小型株の埋もれた価値を発見することににあった。それが個人の共感を呼んできたはずだが、なぜ今海外市場なのか。 

 運用方針を知らないだけでなく、今までに組み入れている銘柄すら記者は知らないようです。独立系投信は、さわかみ、レオス以外にも数社ありますが、1社として中小型株だけをターゲットにしている投資信託はありません。各社のHPを見れば、各社とも当初から大型株を組み入れていることは明らかです。誰でも見られるHPすら見ていないなんて呆れるばかりです。 

 

 また、運用成績についてもトンチンカンなことを言っています。

 個別にみると、運用成績にもばらつきがある。独立系5社の主力投信について設定来の基準価格の推移を比べると、ひふみ投信は同期間の日経平均の2倍を超える高い伸び率を示した。一方で鎌倉投信の「結い2101」は市場平均より低調だった。

 ひふみは積極的にリスクをとった運用をしますし、鎌倉投信はその正反対のリスクを抑えた運用スタイルを貫いています。

 運用スタイルの違いとそれにともなうリスクの大きさを無視して、ひふみ投信鎌倉投信の運用成績を比較するに至っては、もう素人と言わざるを得ません。運用方針やスタイル、組み入れ銘柄を全く調べずに、基準価格だけ比較するなんて、ド素人と言わざるを得ません。

 

 で、結論がこれですか。

 独立系投信の躍進はまだ話題先行の域を出ない。長期資金の預け先として個人の信認を得るには、安定した投資収益を上げ続ける「直球」で勝負していくしかない。

  あまりいじめるとかわいそうなので教えて差し上げますが、何百もある日本の投資信託(株式)の残高の1位がひふみ、3位がさわかみなんですよ。これを話題先行と呼ぶのですか?それで個人の信認を得ていないというのですか?

 

 こんな記事を書いているようでは、もう日経新聞を投資の勉強のために読んでも役には立ちません。こんな新聞に毎月数千円払うくらいなら、月1冊投資に関する良書を呼んだほうが100倍役に立つでしょう。