早期リタイア後の移住について考える

 いつも金融機関や不動産業界の人に噛みついてばかりいますが、もともとこのブログは早期リタイアライフについて書こうと思って始めたことものです。久しぶりにそのことを思い出しましたので、今日はリタイアライフについてです。

 

 早期リタイアと移住は相性の良いテーマのようです。40代、50代を対象としたライフスタイル系の雑誌やサイトでは定番になっています。また、テレビでも「人生の楽園」が根強い人気を保っています。

 実際、オウチーノが、50~65歳で首都圏在住の就労中の男女721名を対象に行った調査(「『退職後の移住』に関するアンケート調査」)によると三人に一人が移住を考えているそうです。

「実際に退職後、移住することを考えていますか?」という質問に対して「移住を具体的に考えている」と回答した人が3.9%、「移住したいと考えている」が7.2%、「移住に興味はある」が22.2%と33.3%が退職後の移住に関心があることが分かった。

 実は私も3.9%の中の一人です。退職して半年後に東京から地方都市へ移住しました。せっかく社畜から卒業し自由な時間を手に入れるわけですから、セカンドライフを充実させるため自分にふさわしい住みかを探すことはとても良いことだと思います。

 

 ただ、単なる漠然とした憧れや本やセミナーで感化されて即行動に移すことだけは止めた方がいいと思います。

 

 移住するとなると多くの人は不動産を購入するはずです。これが落とし穴です。購入して「こんなはずでは・・・」と思ってももう手遅れ、多額のお金を不動産に投じてしまったあとでは簡単には引き返せなくなってしまいます。

 やっぱり東京がよかったと思っても、田舎であればあるほど簡単に買い手は見つかりません。急げば急ぐほど足元を見られますし、購入時・売却時の諸費用・税金等で1割程度費用が発生します。引っ越し代もバカにならないでしょう。

 拙速な移住計画は、せっかく手に入れた時間とお金の一部を無駄にしてしまう可能性があるのです。

 

 だから失敗しないように時間をかけて準備をすすめましょう。本当に終の棲家にふさわしい街・物件か、(介護などに備えて)親もとまでの距離は大丈夫か、家族全員のライフスタイルに合致するか、生活インフラ(買い物、病院、交通)に過不足はないか、気候風土や県民性に耐えられるか、自然災害のリスクは大丈夫かなど冷静に検討すべき項目がたくさんあります。(やり直しのきく20~30代の人はそこまで心配しなくても大丈夫です)

 

 とはいえ考えてばかりいても話が進みませんから、気に入った場所もしくはその近隣の地方都市に部屋を借りて一年程度住んでみることをお勧めします。

 その間に県内や近隣のあちこちを訪ね歩けば、雑誌やセミナーではわからなかった新鮮な発見がある一方、触れられることのない不都合な事実もわかります。また、不動産屋のカモにされない程度の物件の相場観も養われるはずです。

 気に入ればそれから物件を探せばいいですし、もっとよい場所が見つかればそこに移住することもできるでしょう。

 

 海外や国内の山村・離島に移住した人は何割かが1年か2年で戻ってくるそうですし、そのまま残った人でも「こんなはずでは・・・」と感じている人が多いそうです。やり直しがきかないとまではいいませんが、代償があまりにも大きいのでくれぐれも慎重に。