雲行きが怪しくなってきたスルガ問題-前編-

 一足早い夏休みモードに入ってしまい更新が滞ってしまいました。申し訳ありません。でも、もう少し休ませてください。

 

 最近、スルガネタをニュースサイトで見かけることが少なくなっていたので放置状態でしたが、今日久しぶりに気になる記事を見つけました。長くなりそうなので二回に分けて書いてみたいと思います。

 

 そもそも「THE PAGE」はヤフー系のニュースサイトなのでどの程度色がついているのか微妙ですが、それは横に置いておくとして、一番気になるのはこの方の経歴です。

 

 被害弁護団の団長を務める河合弘之氏という方は「今、仕事の時間の8割くらいを原発訴訟や脱原発運動にさいている」弁護士さんのようです。

 そんな彼が「被害者たちはみんな日本の経済社会の中堅にいる、ちゃんとした会社で一生懸命働いてきたサラリーマンなんですね。そういう人たちが食い物にされていることがわかってきた。メラメラと正義感に火がついて「よし、やろう」」と引き受けた動機を語っておられれます。

 いかにも"弱者の味方"臭の漂う弁護士さんですので、朝日新聞とか毎日新聞を仲間に巻き込んで、大々的に正義ヒーローを目指されるような気がしてなりません。(被害者救済を否定するわけではありません)

 

 気になるのはスルガを悪人とする理由です。

・1億円を融資し買わせた土地は実際には4000万円以下の価値しかなかった。

・通帳元本を確認せず「通帳などの資料は原本と相違ありません」と確認書を書かせていた。

スマートデイズが決めた予定家賃収入を基礎にした収益還元法だけで価値を算定して融資額を決めていました。

スマートデイズの経営計画、シェアハウスの事業計画を丸のみして、不動産鑑定するなど客観的な手法はまったく用いていない。

 と、いろいろ理由を書かれていますがちょっとずれている気がします。

 そもそも不動産は一物多価であり、相対取引が基本ですから、4000万円の土地に安普請の建物をつけて1億円融資をつけてうることが即違法とは言えません。そんなこといいだしたら原価200円の健康食品をひと月たったの3000円で提供する大手健康食品会社や2万円のバッグにブランド名をつけただけで15万円で売っているブランド会社はもっと悪質です。

 また、通帳の元本を見ろよといいたい気持ちはわかりますが、これも違法といえないでしょう。事実、お役所に提出する書類でも「原本と相違ありません」と記載し署名捺印すれば認められるものはたくさんあります。

 収益還元法だけで融資を決めていたことについても同様です。平成バブルの不動産価格の根拠なき暴騰の反省から、収益還元法を重視して売買するように仕向けてきたのは国の方針です。

 弁護士さんはどうやら不動産鑑定が客観的で神聖なものであると誤解されているようですが、条件をちょっといじり、個別要因を甘めに査定すれば、2~3割は簡単に評価が変えることができます。提出する資料やヒアリングに対する回答を工夫すれば意外と簡単にできちゃいました(経験者談)。また、確定額よりもはるかに高く(もしくは安く)売買されることもごく一般的なことで、税務も含めて違法性はまったくありません。

※もちろん手心を加えるように鑑定士に依頼するという意味ではありません。

 

 それよりは、スルガの役員の関与が疑われているわけですから経営者としての責任を追及したり、通帳等の改ざんを指示した人物を特定し責任を追及することはどんどんやるべきでしょう。

 一番金をとりやすいからと、スルガだけをターゲットにして、物件はくれてやるから融資はチャラにしろなんていうのはあまりにもむちゃくちゃな話だと私は思います。(それでは「後からリボ」ならぬ「後からノンリコースローン」)

 

 万一、こんな主張が通ってしまったら、日本中大変なことが起きるのではないかと真剣に心配をしてしまいます。その点についてはまた-後編-で意見を述べさせていただければと思います。