マイホームを投資用不動産として考えてみる

 私は、マイホームを所有しています。でも、自分の家ではなく、所有するマンションを自分に賃貸しているという位置づけです。

 

 他人に貸して賃料を得るのも、自分が住んで今まで他人に払っていた賃料を節約し自分に払うのも、キャッシュフローで考えれば同じはずです。

 しかも、どう考えてもメリットの方が多いのですから、不動産投資の初心者はまずマイホームから始めるべきだと私は思います。ただ、残念なことにほとんどの人はこの考えを理解してもらえません。なぜでしょうか。

 

【メリット】

・ローン審査が緩く、長期固定、低金利での借り入れが可能
・住宅ローン減税をはじめとして、購入・保有・売却時に優遇措置がある
稼働率は常に100%である
・滞納の心配もなく、また近隣とのトラブルリスクも低い
・きれいに使用するのでリフォーム費用が最小限で済む
・分譲物件なのでスペックが高い

【デメリット】

・物件価格が賃貸物件よりも割高になる
・管理費、修繕積立金が賃貸物件と比較すると割高である

 

 結論として、利回り面では不利になる可能性があるものの、リスクが低いため安定した利回りが期待されます。

 さらに、マンションであれば管理組合の理事になって、マンション内の面倒なことを目の当たりにできますし、管理会社との付き合い方がわかります。管理の良しあしや管理が必要な項目・コスト、滞納者やトラブルメーカーとの戦いなどいろいろと学ぶことができます。

 

 利回り面では不利になる可能性があるといっても、売却するときも実需向けに売却すれば賃貸物件よりも割高に売れる可能性が高いでしょうし、今なら実質的にゼロ金利でローンを組むことができます。また、所有期間中、不動産所得が発生するわけではないので所得税も不要です。

 これらを踏まえれば、中長期的な視点で出口までも考慮すればそれほど不利にはならないように思います。

 

 リーマンショック直後のようにサルでも儲かる時代にリスクをとって始めた方にはそんな必要はなかったでしょう。でも、今のように売り逃げたい投資家から出てくるクソ高い物件しか市場に存在しないときに、知識も経験もない素人投資家が言われるがままに購入してしまうと、骨の髄までしゃぶられ、養分がなくなると捨てられるのが関の山だと思います。 

 今の時期に始めるのであれば、こんな考え方があってもよいのではないでしょうか。

 

 なお、この考えには一つ大切な前提があります。マイホームだからといって自分の趣味に合わせて無駄なリフォームをしたり、舞い上がって家具やカーテンなどを新調しては、利回りが低下してしまうので絶対に避けなければいけません。あくまで賃貸人=自分、賃借人=自分ということを忘れずに、賃貸物件に住むつもりでコストを抑えることが大事です。(その点をあらかじめ家族に嫌というほど説明しておかないと、あれ欲しい、こうしたい攻撃を食らいます)

 

 少なくとも私の場合はこの考え方が非常に役立ちました。ここ2年くらい、何物件か中古の区分マンションを、比較的信頼できる不動産会社から紹介してもらいましたが、表面利回りに惑わされたり、隠れたリスク(管理費値上げ、大規模修繕費など)のワナにハマることなく、冷静な判断ができました。

 今の時期、素人が今から手を出して成功できる物件なんてほとんど存在しないということがあらためてよくわかりました。おかげでいつまでたっても不動産投資家としてデビューできませんが、仕方がないですね。