水戸大家、シノケン、内藤忍氏 それぞれの出口戦略

 8月1日に水戸大家さんがブログで廃業の報告をされました。水戸大家さんのこれまでのビジネスについては、賛否いろいろな声があるでしょうが、ここではその点について評価は止めておきます。


 それよりも出口戦略として考えてみたいと思います。今回の決断は金融機関の融資がきつくなり、ご自身も金融機関との関係が微妙になった段階でのものです。自分の金融資産の保護と今後想定される仲介・管理した物件にまつわるの事前リスク回避という観点からは、みごとなタイミングでの撤退だと思います(褒めているわけではありません)。

 起業家としてこのような出口戦略を取れば論外と指弾されそうですが、この方はそんなに高尚な理念を掲げてビジネスを展開れていたわけでいしょうから、ここで勝ち逃げするのはある意味で"ナイストレード"といえるでしょう。

 

 一方、企業の規模が大きくなり、ましてや上場までしてしまうと、出口戦略は格段に難しくなります。

 リーマンショックの時は、逃げ遅れ潰れるまで走り続けざるを得ず、結局は、奢れるものも久しからず、兵どもが夢の跡という状態になった人も多いはず。
 そんな教訓からでしょうか。シノケンはなんとリートを組成し、そこに物件をはめ込んで嵐が過ぎ去るのを待つ戦略を選択したようです。

 レオパや大東と異なり、シノケンは土地を自ら仕入れていますから、融資が厳しくなり買い手がいなくなると瞬く間に資金繰りがタイトになるはずです。

 素人投資家への融資が止まり買い手がいなくなったら死活問題です。一人の投資家から数千万もの金をむしり取るいただくのが困難なら、小分けにして多くの人から数十万円ずつかき集めようということですね。

 うまくいくかどうかは別にしてやってみる価値のある出口戦略かもしれませんね。もしリート投資家が利回りしか見ないバカばかりであれば、大きく儲けられなくても、資金繰りをつなぐくらいの資金は回収できるでしょう。(ただし私は分配金利回りが10%あっても絶対に買いません)

 

 

 さて、一刻も早く出口へ向かおうとしているプレーヤーがいる一方で、バカの一つ覚えのように「都内の中古ワンルームは大丈夫」と唱え続け、いまこの時期にクソ高い物件を買うことがおろかだと冷静に判断している投資家を「勉強するだけで行動できない人」とDISる内藤忍氏のような方もまだまだいらっしゃいます。
 まあ、買い手がいなくなるとご自身のビジネスに影響があるのは確かなので、行く先に崖があるかもしれないとわかっていても突き進むしかないのでしょう(もしかしたら崖の代わりに花畑がある可能性だってゼロではありませんから)。

 

 このようなタイプの方には出口戦略という発想はないのでしょうね。いずれにしても一部の悪徳セミナー屋のように、教祖ビジネスに走り自分のクソ物件を信者に売りつけるような出口戦略だけは描かないでいただきたいものです。

 ご自身が崖に向かって突っ走ることは自由ですし、すでに投資をしている人たちも自己責任でご自由にと申しあげますが、今から素人投資家に中古ワンルーム投資を勧めるような品格のない行動だけは慎んでもらいたいものですが。

 

 それぞれに思惑があって当然です。ピーク感のある不動産ビジネスからどのように逃げ出すかを考えるのは自由ですが、一般投資家を巻き込むようなモラルなき出口戦略だけはやめてもらいたいと切に思います。

 各人各様の出口戦略がどのような末路をたどるのか、斜め上から冷ややかに眺めていきたいと思います。