雲行きが怪しくなってきたスルガ問題-後編-

 前編を書いてからずいぶん時間が経ってしまいました。高校野球も始まり夏休みモードになってしまったとか、セミナーや同窓会で全国行脚中などいろいろな言い訳を考えてみましたが、本当のところは、-後編-として書くだけのコメントが思いつかなかっただけです。すみません。

 

 前回は、裁判で「後からノンリコ」を認めるなんていうトンデモ判決が出たら大変なことになりかねないという意味で書きました。

 というのも、書類改ざんはけしからんとか本来の価格より割高なものを無知な素人に売りつけるなんてけしからんというだけの理由で、物件を渡せば借金はチャラにできるなんて前例ができてしまうと、金融機関や大手を含む不動産会社の多くが巻き込まれてしまいます。

 

 そうなると、きっとアホな世論と金の臭いに敏感な強欲な弁護士が群がり、第二の過払い金バブルのようなことが起きないとも限りません。

 各地で裁判が起こされ、不動産会社や金融機関が敗訴すると、個人投資家が大量に買わされたゴミ不動産が彼らのもとに帰ってきます。これらを処分しようにも、スルガスキームが崩壊した今となっては、そうそう買い手は見つかりません。

 その結果、金融機関のバランスシートは貸倒費用や減損でボロボロになり、自己資本比率を維持するためにリスク資産を圧縮さぜるをえなくなり、貸し渋り貸しはがしが発生するという最悪の展開へとつながります。

 そこまで行きつけば、多くの不動産会社は淘汰され、地方銀行信金、ノンバンクの一部には信用不安がささやかれることになるでしょう。不動産も株式に限らず実体経済も大きな影響を受けざるを得ず、失われた20年や民主党政権下での地獄のデフレ経済時代へと客戻りなんてこともなりかねません。

 

 まあ、まさかそんなトンデモ判決は出ないと思いますから、今の話を思考実験程度に思い読み飛ばしてもらえればよいのですが、スルガが融資額の減額をすることくらいは、想定しておく必要があります。

 

 すでに、かぼちゃ向けの融資以外でもアパートや一棟マンションでも類似の悪事を働いているとのことですので、業績への影響はかぼちゃ向けの数倍もしかしたら数十倍にも及びかねません。果たしてその時にスルガは単独で生き残れるのか、生き残れないときは取り付け騒ぎが始まる前に救済できるのかがポイントとなります。

 

 ここで対応を間違うと他の問題行にも飛び火することは避けられないでしょうし、また銀行救済のために公的資金の投入の是非をめぐって混乱が生じらないとも限りません。ここまでくると、住専問題を先送りした結果平成の金融危機を招いた20年前と同じ道をたどる可能性すら否定できなくなってきます。。

 

 リーマンショック以降に投資を始めて、株や不動産で一財産を築いた人も、今から築こうとしている人も、1994年ごろから1998年に日本で起きたことを思い起こし(もしくは、勉強し)ておいた方が賢明だと思います。

 

 そんなことが起きる確率は10%もないと思いますが、昨今のトルコリラではありませんが、何をきっかけに何が起こるかは誰にもわかりません。最悪の事態を想定し、万一の場合にも生き残れる(破産しない)コンティンジェンシープランを用意していくことが必要ではないでしょうか。

 

 ちなみに、コンティンジェンシープラン作成が、私の夏休みの宿題でした。