あ~スルガ銀行よ、おまえは不正の宝石箱や~

 今日は待ちに待ったスルガ銀行の第三者委員会からの報告書受領日。不動産界隈のみなさまは、パソコンの前で今か今かと15時30分を心待ちにしていたことと思います。

 

 そんなみんなの期待を裏切らない、濃厚な報告書が発表されました。そのページ数、なんと330ページ超、今も日本中で多くの方が読んでいらっしゃることでしょう。老眼がひどくなってきた私はとてもそれを読む気にはなれませんでしたが、記者会見と報告書の抜粋版だけは確認しました。

 本編には、ヒアリングを受けた行員の生々しい声や、違反の具体的な手口、件数などが載っていますので、興味のある方、金融関係・不動産関係の方、日本の大企業の闇を勉強したい方はぜひとも熟読してください。

 

 これを読んで「なんと酷い会社だ」と憤慨する人も多いでしょうが、一方で「うちの会社も同じだ」とか「うちよりマシだ」と思う方も同じくらいいらっしゃるのではないでしょうか。

 この報告書が指摘している問題点はスルガ銀行特有のものですなく、大企業を含む日本の多くの企業が抱えているものです。読んでいて二十数年前の暗い過去を思い出しました。

 

 

 私がかつて在籍した上場企業(銀行ではありませんが皆さんも知っている会社)でも、内部統制が効かず営業部門がいつも暴走していました。

 私は全国で一番大きい首都圏支社の経理部におりました。新規取引先の口座開設や与信金額の設定には経理部門の承認で、開設の可否判断や与信額を決める仕事を担当していました。

 当時、歴代の経理部門はみな支社長に盲従しており、信用調査はデタラメ、取引先との向こう3年間の取引見込み額も無謀な金額、取引先への交際費や販促費も規定を無視し放題でも見て見ぬふりといった状況でした。

 

 一番ひどい例では、取引条件として未上場の株を数億円をかわされた挙句、紙くずにされるという事件までありません。

 この時、ばか正直だった私は、口座開設申請書のコメント欄に「取引先の決算内容に疑義のあるため口座開設、株式購入とも不可」と書いてしまいました。

 不幸なことに、上司もろくに確認もせずにハンコを押して営業部に返したため大問題になりました。上司と私は支社長室へ連行され散々詰められました(恫喝ってやつです)が、一度書いてしまったものを修正することはできですし、粉飾決算をしている会社とかかわってもろくなことはないので、そのまま押し通しました。何時間かかったかわかりませんが、激怒した支社長をなだめ本社の判断を仰ぐというでその場は決着しましたが、当たり前のように無条件で承認されてしまいました。

 その後、上司は突然早期退職し、私も社員10名ほどの孫会社へ出向することになりました。

 ちなみにその会社は、その後3年を待たずに粉飾決算が発覚し、上場することもなく消えていきました。購入した数億円の株式も紙くずとなったことでしょう。それでも営業部門はだれも責任を問われることもなく、闇に葬られてしまいました。

 

 今回の報告書を読んで、当時の記憶が鮮明によみがえりました。300ページは無理ですが100ページくらいの暴露レポートくらいかけそうなくらいです。

 

 

 まあ、私の話はそれくらいにして、問題はこれからのスルガ銀行です。当初役員が弁明していたことがすべて嘘で、実態は会社ぐるみで真っ黒だったということが明らかになりました。顔に泥を塗られた金融庁の激オコぶりは想像に難くありません。役員刷新が発表されましたが、これくらいで許されるはずもありません。絶対に社風も変わりません。

 かといつておとり潰しにはできませんし、どこかに救済合併させようにもこんな真っ黒な会社を引きうける銀行もないでしょう。果てしてどういう風に決着するのでしょうか。そして、軒並み責任ありと指摘された役員たちはどうなのるのでしょうか。株式市場のマネーゲーム金融庁からのお沙汰、かぼちゃの裁判に加え今後は株主代表訴訟は始まるでしょう。年内いっぱいはたっぷりと楽しませてもらえそうですね。

 

 ここまで闇をみせてもらうと逆にすっきりした気分になってしまう私はやはり変なやつでしょうか。