【祝】リーマンショック10周年

 今日でリーマンショックから10年が経ちました。金融・不動産市場の暴落により、過剰なリスクをとった投資家が淘汰される一方、混乱のさなか果敢にリスクを取り株式や不動産に投資した人はその後大きな成功を収めました。

 リーマンショックとは、準備が整っていた人にとっては天国への階段、運を実力と過信し追い風だけを頼りに突っ走っていた人にとっては地獄への一本道だったのです。100年に一度の経済危機は、千載一遇のチャンスでもあったわけです。

 

 当時のことを思い出してみますと、リーマンショックからさかのぼること1年前、パリバショックというサブプライムに絡む金融ショックが発生しています。

 パリバショック以前から不動産市場が過熱していることは周知の事実でしたし、サブプライムローンも安易な貸し出しが激増しローンの質の劣化が懸念されていました。また、サブプライムローンを裏付けとした金融商品のうさん臭さを指摘する声も一部にはありました。専門誌ではなく日経新聞経済雑誌レベルでもその程度の情報は書かれていました。

 にもかかわらず「一部には問題はあるかもしれないが全体で見れば問題ない」「特定の金融機関の問題であり、市場に及ぼす影響はない」「欧米の話であって日本には影響は及ばない」などの根拠のない楽観論ばかりを信じ、悲観論を一笑に付し、全員で崖に向かって突っ走ったところにリーマンショックが起き、歴史に残るであろう投資家の大虐殺が発生しました。

 

 今となっては、パリバショックはまさに"炭鉱のカナリア"だったわけですが、この時に危機を察知し避難をした人はほとんどいなかったように記憶しています。

 偉そうに言う私も逃げ遅れた一人ですが、身の丈にあった投資だったため致命傷を負うことはなく、手元の現金で株を購入することができたので時間はかかりましたが、危機をチャンスに変えることができました。

 

 さて、そんな不動産市場発のバブル崩壊から10年、株式市場発のITバブルからまもなく20年が経過します。喉元過ぎれば熱さを忘れるの言葉どおり、市場の暴落のことなど忘れて踊りに興じる投資家が世界中にあふれています。

 そんな中、国内では年初から仮想通貨、VIXベアETN、トルコリラ、シェアハウスなどあらゆる投資対象で大きな損失が発生しています。海外に目を向けても、アメリカ、ユーロ圏、中国、ブラジルなど先進国から新興国まで懸念材料が山積しています。すでに炭鉱のカナリアの鳴き声が聞こえなくなってきているような気がします。

 

 リーマンショックを知らない人は当時のことを勉強し、忘れてしまった人は記憶の糸をたどってください。危機が発生したときに、どのような行動をとるべきでしょうか、本当に冷静沈着に行動を起こすことができるでしょうか。

 どういう行動をとるべきなのか、残念ながら正解はありません。一人一人で最適な投資戦略は異なります。問題が発生する前に自分で見つけておかなければなりません。

 ただ、今からレバレッジをかけて投資を始めたり、暴落が心配で熟睡できないようなリスクを取り続けてはいけません。また逆に恐怖に駆られて今持っている資産をすべて売却し銀行に預けることもお勧めできません。

 

 参考までに私の方針を書いておきます。私は今も資産の大半が株式ですが、次にリーマンショック級の暴落であっても慌てて売りはしません。銘柄の入れ替えはしますが基本的には保有し続けます。

 ただ10年前とは異なりもう給与収入はありませんので暴落時に追加投資はしません。数年間嵐が過ぎるのをじっと待つつもりです。

 

 台風への備えは晴れている間に行わないと手遅れになります。それだけはお忘れなく。