かぼちゃの馬車に見る「感情の損切り」の大切さ

 ここ数か月、TwitterやFBを通じてかぼちゃの馬車を購入してしまった人たちと知り合い、情報交換をしてきました。私は不動産投資についてはド素人ですが、一応ファイナンシャルプランナーの端くれですので、少しはお役に立てるようにとメッセージの交換をさせていただいております。
 
 そのうちの一人の方が、最近SNS上でしきりに「貸し手責任」と連呼していることに気が付きました。匿名とはいえあまり騒いで目立つのは得策ではないと思い「確かに貸し手責任はあります。でも、その責任追及をするのは金融庁や株主などであって、少なくとも自分から貸してくれと頼みに行って融資を受けたあなたの役割ではありませんよ」とコメントしたのですが、気に障ったのか逆ギレされ罵られた挙句、ブロックされてしまいました。ちょっと残念な気分です。
 
 この方の細かなプロフィールは存じ上げませんが、審査がざるのようだったスルガ銀行とはいえ1億円超の借り入れができたわけですから、認知機能の衰え始めた後期高齢者でもなければ中学卒程度の学力しかないFランク大学の学生ではありません。おそらく30代のサラリーマンの方だと思います。
 報道によれば、かぼちゃの投資家の多くが年収800万円クラス以上の大手企業のサラリーマンか公務員のようですから、一般的には学歴があり能力もある「はず」の人たちであり、この方もいわゆる高属性だと思われます。
 
 そんな方が、いつまでも自分は被害者だ、銀行は借金をチャラにして当然だという、どこかの政党のリベラルおじさんたちと同じような発想に感化されていくのを目の当たりにすると心が痛みます。
 もちろん、スルガ銀行と戦って少しでも負担を軽減しようとすることを否定するわけではありませんが、それは弁護士なりプロにお任せすればいいこと。銀行の前で顔を隠しながらビラを配りパフォーマンスしたり、SNSで毒を吐いて他人に絡んでいる暇があるのであれば、今後の対応に少しでも時間を割くべきだと考えます。
 
 先日参加した不動産投資家の懇親会では、シェアハウスやアパートのクツ物件をつかまされて苦労されている方が何人かいらっしゃいましたが、みな泣き言など言わず、事業を立て直す努力をしたり、損切りして残債を返済しながらゼロから再出発されてました。
 苦しみながらも前を向いて頑張る人もいれば、いつまでも過去を引きずり責任を他人になすり付けウジウジし続ける人もいます。どちらを選ぶかは個人の自由ですが、かぼちゃの馬車で苦労している人たちは、今その分岐点にいると言えるでしょう。失敗を認め前を向くことは辛いことでしょうが、よいアドバイザーや仲間を見つけて前に進んでいただきたいものです。
 
 
 ウジウジしている人たちはおそらく感情面の「損切り」ができないのでしょう。損切りできないといつまでも失敗を認めてることができませんし、責任を他人に転嫁している間は失敗の原因を自覚することもできません。そんな状態のままでは、これから先も投資で成功するということは困難でしょう。
 
 切羽詰まった人にこういうことを申し上げても「1憶円の借金を背負ったことのない人間が偉そうなことを言うな」と言われてしまうでしょうから、その他大勢の皆さんにお伝えしたいと思います。
 私を含め、今成功している人もいつか必ず大きな試練に直面するでしょう。その時は負の感情を引きずって自ら不幸になるよりも、感情の損切りを行い前に進みましょう。