マンション保険料の値上げに関する雑感

 タイトルを見て、私はてっきり、台風などの自然災害が発生したとき、どさくさに紛れて経年劣化部分を保険金で修理する不逞な輩を排除するためかと思いました。残念なそうではなく、修繕をしていないマンションを対象としているようでする

 保険って、2~3割の人は保険事故が起きても保険金を請求しないらしいですね。こんな程度で請求するのは面倒くさいとか、保険の中身を把握してない、請求できることを忘れている、保険会社に言いくるめられて請求をあきらめてしまう、ということのようです。

 

 その一方で、百人のうち数人は大阪のおばちゃんよろしく「言うたもん勝ち」ではったりかましながらちゃっかり過剰請求していますし、千人に何人か、保険金詐欺の一歩手前のことをする人もいるようです(保険請求のコンサルタントとグルになってセミナーを開いている輩までいるくらいですからね)。

 

 ちなみに、生活保護公的年金も0.5~1%は不正受給ですから、民間の保険会社もそのくらいは被害に遭っているはずです。保険は助け合いと言いますが、実態は正直者が馬鹿を見る仕組みであるともいえます。

 

 

それはいいとして、記事の話に移ります。

損保大手では5年で水ぬれに伴う保険金の支払いは3割、破損は5割増えたとみられ、マンション保険の損益は大幅な赤字だ。事故は修繕をしない一部のマンションに集中している。大手2社は今回の制度で保険料の公平さを保つ必要があると判断した。

 とのことです。リスクに見合った保険料を請求しようという主旨のようです。契約者間の公平性を確保するためにもいいことだと思います。

 

 もちろんいい取り組みですが、どちらかといえば何を今頃という感がしないわけではありません。自動車保険医療保険などではリスクの大小によって保険料に大きな差をつけているわけですから、他の保険もリスクに応じた保険料を設定するように努力するべきだと思います。

 

 特に火災保険は簡単なはずです。ここ数年頻発している大規模災害は、土砂災害であれ、水害であれ、液状化であれみんなハザードマップの危険エリアで発生しています。事前に予測されているわけですから、立地によって保険料に差をつけるべきでした。

 

 そうすれば、家を建てたり買うときにもうすこしみんな真面目に考えるようになるでしょう。少なくとも水没確実な湾岸エリアにバカみたいにタワーマンションが建つこともないはずです。スーパー台風が来て荒川が氾濫したり、直下型地震が来て湾岸エリアで大規模な液状化が発生したらと思うとぞっとしてしまいます。

 

 想定外の災害が数年に一度日本のどこかで発生し、数十年に一度の大雨が毎年日本のどこかで観測される時代です。また、今後30年以内に首都圏直下型や南海トラフ地震が発生すると言われています。

 保険という出口でリスクに備えるよりも、もう少し真面目にリスク回避策を考えた方がいいんじゃないかと思う次第です。