投資家にとって致命的な5大リスク
長い間投資をしていると一度や二度は大きなピンチを迎えるものです。長い人生ですから当然と言えば当然ですね。
みんなそんなことはわかっているはずですが、都合の悪いことには見て見ぬふりをし、自分だけは大丈夫と過信し、何とかなるさと高を括っているような気がしてなりません。
とくにリーマンショック後に投資を始めて資産を順調に増やしている方に、そういう危ない楽観主義の香りを感じてしまいます。
もちろん心配ばかりしていては投資なんてやってられないという気持ちもわかります。また、心配事の99%は杞憂に終わるなんてことも言われます。
でも、中年投資家としては、投資は無事ゴールを迎えてナンボのもの、想定外の事態で一発退場だけは食らわないようにすべきだと思います。正しく心配して対策を練り、あとは楽観的に過ごすというのが正解なのでしょうね。
さて、今後30年、長期投資家にとって致命的なリスクとは何だろうというのが今日のお話です。
投資家にとって大きなリスクといえば、一般的には、金融危機の発生、急激な金利上昇、銀行の貸し渋り、極端な為替変動(超円高・超円安)、バブルの崩壊、インフレといったところでしょうか。
リテラシーもないくせにレバレッジを掛け、高下駄を履いてさらに背伸びしきった状態の投資家は、この程度のことでも即死でしょう。
でも、これらは過去20~50年に日本が経験したことばかりです。大変ではありますが、間違った行動を起こさず耐え忍べば、最終的に克服することができると思います。
問題はほとんどの日本人が経験したこと、ほとんどだれも想定していないリスクです。だれも心配しておらず、だれも経験していない未知のリスクに遭遇すると、市場がパニックに陥る可能性があります。そうなったとき、自分もパニックに巻き込まれ、間違った行動を起こさないとも限りません。
リーマンショックの時のように、株や不動産を投げ売りしてしまい後で後悔したり、ゲームオーバーになってしまっては目も当てられません。
やはり最悪を想定して、そのときどうすべきかを脳内シミュレーションしておく必要があるのではないでしょうか。
では、長期投資家に致命的なダメージを与えるリスクとはどんなものでしょうか。考えていけばきりがありませんが、私が今、考えているものは次の5つです。
1.社会保障制度の破綻
2.世界規模の水・食料・エネルギー危機が発生
3.首都圏直下型地震、南海トラフ大地震発生
4.日本にポピュリズム政権が誕生
5.中国・朝鮮半島で政治体制が大混乱
意外と発生する確率が高いものばかりなんです。今後30年を考えた場合、このうちの一つは確実に遭遇するでしょうし、最悪の場合は同時に複数の災難に見舞われるかもしれません。
「お前、何言ってるんだ」、「荒唐無稽な話だ」とバカにしていただいても結構です。でも、長期投資するんなら、人生100年時代を信じるならこのくらいのことは想定しておくべきだと思います。