配当金投資家の「損出し」問題

 ツイッターで「損出し」の話題を見つけ、もう秋なんだなあと季節の移ろいを感じる私はどこかおかしいですか?

 

 さて、ツイッターの話題ですが、配当金と株式売却損を相殺して節税しようと主旨のようですね。結論から言うと私は「損出し」反対派です。

※二度と買い戻す予定のない株を売却するので話は別ですが、それは「損出し」ではなく「損切り」ですよね。以下では売却した株をすぐに買い戻す前提で話をします。

 

 反対の理由は簡単。私は「損出し」で後悔したことしかないから。損出しのために売却した銘柄が買い戻す前に急騰してしまい、値下がりを待っていたら永遠に戻ってこなかったことが何度かあるからです。(その結果、数万円の節税のために数百万円儲けそこなったことは内緒です。)

 それに、うっかり同じ口座で同日に売買すると「損出し」にならないこともありますからね。(下記参照)

但し、同一の特定口座内で同一営業日に売買しますと、譲渡原価が元々の取得コストと新たな取得コストの平均で計算されるため、想定した損失の金額に達しないことがありますので御留意下さい。http://office-m2.jp/qa/1164.html

 

 

 なので、所得税・住民税それぞれに申告が必要となりますが、配当控除による節税が一番無難ではないかと思います。

 

 配当控除より損出しによる節税のほうが有利な場合もありますが、無用なリスクを取ったり無駄な売買手数料を払って、小遣いに毛の生えた程度の節税(という名の繰り延べ)を行っても対して大して意味がないというのが私の意見です。

 

 もちろん、毎年数百万円単位の配当金収入がある配当金ブロガーの大御所クラスになれば話は変わってくることもありえます。その場合でもたいてい「損出し」よりも、配当控除の方が有利でしょう。多額の配当に加えて高額な給与所得もあるピカピカの投資家なら法人化による税制優遇策の活用のほうが有利です。

 

 

 

 一番大切なことは、(損切りではなく)「損出し」による節税が「税の繰り延べ」に過ぎません。一方、配当控除は法人税との二重課税問題を軽減するためのものなので、還付された税金は純粋な節税です。どちらが有利か、一目瞭然でしょう。

 

 「損出し」は短期的なキャッシュフローの改善効果はありますが、買い戻した株の簿価が下がるので将来売却したときに税は増えます。税率が同一であれば長期的にみた所得税額は同じになります(もちろん時間価値分は得ではありますが、この超低インフレ・低金利下においてはほとんど価値はないでしょう)。

 

 このキャッシュフロー改善効果を利用して再投資により複利効果を得ることが目的であればそれはそれで一つの考え方ですが、「今年払う税金がもったいない」という理由であれば、「損出し」はやめておいた方が無難でしょう。

 

 株式投資の目的が長期の手取り収入の最大化が目的なら、配当控除による節税&節税額の再投資が王道だと思います。

 

  本当は、「俺様は損出ししたくても持ち株がすべて含み益だからなぁ、ガハハハ」とドヤってみたいのですが、数百万単位で含み損を抱えていたりします。。。